『さくら阪』千葉友代 小嶺書店
「陰茎、睾丸、陰嚢の全切断が必要と判断します」高校二年の美結に告げられた女医の言葉。
ある日突然、陰茎癌が見つかり、切断手術することになった男の子。
逃れようのない現実に絶望しながらも、ついに美結は男性器の切断を決める。
一変した毎日。予想していなかった未来。怒り悲しみ。
そして、その先の一歩を踏み出すため、彼がしゃがんでおしっこを始めるまで
を、誠実に、穏やかな筆致で描かれています。