明日から夏休みの夕方とはいえ、キャンパスにはまだかなりの学生が残っている。
 いや、むしろ明日から夏休みだからこそ、今日の夕方から汗を流そうとする運動部員が大勢いる。
 〇〇体育大学ならではの光景だが、一般のキャンパスに行くまでの運動施設のエリアで、
 夏希のブルマ姿はたちまち見つけられてしまった。

「あれ、ブルマじゃない?」
「うん。しかも小学生が穿くようなブルマだよ」
「〇〇部だって、あそこ練習着ブルマだったっけ?」
「まさか、今時バレーボール部でもブルマ使わないもの」
「そうね。バレーボール用のブルマでもないしね」

 男子部員からはどこの部でも歓声があがり、
「なかなか可愛いじゃん!」
「〇〇部の〇〇夏希か、美人で有名だよ」
「ブスのブルマだと萎えるもんな」
「それにしてもダサいブルマ穿いてんなあ」
「美人が穿けば可愛いさ」
などと揶揄する声があがった。

「よくブルマなんか穿けるよね。恥ずかしくないのかな」
「見せたいんじゃない」
「ペナルティで穿かされているんじゃない?」
「ペナルティでも、私なら穿けない。部活辞めちゃう」