脱出の鍵は手に持っている、ステンレスパイプに鎖を通し両サイドを南京錠で施錠して抜けないようにしたもの
そのパイプの中の鎖に全ての鍵を取り付けてあります
脱出には番号錠を解除し、パイプの中の鎖を引き抜かなくてはいけません
すぐに番号錠の解除を始めますが、勿論正解の番号は不明です
幾度と無くバランスを崩し、そのたび首を締め付けられ苦しみながら順にダイヤルを回しますが
一向に番号が合う様子も無く、ドレス姿で吊るされた姿は煌々と照らされ公然の場にされされ続けています
蚊が寄ってきますが当然どうする事もできません
肩周りや背中は露出して完全無防備なうえ、ロングドレスなので大丈夫と思いきや
下が開いてるせいかスカートの中にまで入り込まれてしまいますが抵抗不可能
そろそろ全てのパターンを試しているはずなのにまったく番号が揃わない焦り
もう残り僅かというところではずれました。前回の公園に晒された時同様運が良いのか悪いのか……
鍵を取り出し手錠を開けようとしますが、いつもと違って鍵が鎖にくっつけてあるので上手く鍵がさせず手間取っていると
斜め向かいの家の電気が点灯したので大慌て
どこかの窓が開いているのか、トイレのドアの開け閉めが聞こえます
向こうの音が聞こえるという事は、此方の音も聞こえるという事
急いで拘束解除したいところですが、手に持ったパイプや鎖が触れ合って金属音が出てしまうので動けず
鍵があるのに拘束解除できない。斜め向かいといっても距離は4メートルほどしかありません
拘束された私の姿はばっちり照らされているため外を見られてはお終いです。が、拘束解除できない
窓の開閉めする音が聞こえた時は気が気じゃなかったです

時間にして3分ほどでしょうか、電気が消えて住人は寝室に戻ったようです。多分セーフなのでしょう
とはいえ油断はできません。音を立てないように手錠を解除、今度は首の南京錠の解除ですが
今度は鍵が刺さらない…片手はパイプセットを持っているので、もう片方の出て南京錠を掴みながら
鍵を挿そうとするのですが全然刺さらず…もしや慌てて取りに戻った南京錠、間違えて別のを持ってきてしまった?
念入りに確認したはずなのですがもし間違えていたら絶望的です。永久に脱出不可能です