(休日の昼間、人通りの多い駅前の噴水広場にスマホを片手に目印となるライトグレーのスーツを探す)
(えんじ色のリボンが揺れる白いブラウスは胸元が膨らみ、紺色にチェックの入ったプリーツスカートは膝上10cm程で)
(黒く艶のある髪は毛先を内巻きにワンカールさせていて、塾にでも向かうような装いで)

うーんと……

(待ち合わせ時間より10分ほど遅れてやって来たため、来ていないはずはなくて)
(ようやく目当ての人物らしき後ろ姿を見つけると、背中をそっと触れてから)

こんにちは。美優ですけど、Fさん?
……って、え…深田先生?

(優しく声を掛けて、顔を覗き込んでから見慣れた顔に驚く)
(自分の学校の教師が、今日の相手だなんて…と困惑するが、怒らないことで有名な先生だと思えば開き直って)

へー…先生ってMだったんですね。
女子高生に虐められたい人が先生やってるんですか?
友達とか親に言ったら何て言うでしょうね?

(ニコニコと楽しそうな笑顔を向けて背伸びをすれば、耳元で脅すような言葉をかける)