萌える八百一葉集
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801的に萌えを感じる詩歌、801視点で見ると萌える詩歌などを貼る&語るスレです。
和歌、長歌、短歌、俳句、川柳、都都逸、なんでもよし
古事記や日本書紀、万葉集の昔から近現代のものまでなんでもよし
架空の人物が詠んだのでもよし(源氏物語の中で源氏が詠んだ歌とか)
自作もよし。その場合は自作と明記を
できるだけ出典や作者は添えてください
古典作品の場合、現代語訳・解釈等はあるほうがわかりやすいと思います。801訳ヽ(・∀・)ノ! 思ひわび さても命は あるものを うきにたへぬは なみだなりけり
道因法師 にぎやかな夕ぐれ(K.Iに)
「にぎやかな夕ぐれやおへんか
ほんまににぎやかやおへんか」
何がにぎやか、何がにぎやか
薄青い濃い夕ぐれ
美しい空が東山に
紫の珠が雨みたいに東山に
星が血のりめいて酒びたりの春の空に
紫に薄くれなゐに
「ほんまににぎやかやおへんか」
たどりゆくは女の群
宝玉でそろへた様な多情な群
美しいお白粉にきらきらと
燈が燈が燈が加茂川の岸べに
金色に、アークランプも桜色に
「ほんまににぎやかやおへんか
きれいな夕ぐれやおへんかいな」
わたしはたどる紫の貴い薄紫の
神楽岡の裾を浮き浮きとした足どりに
たらりたらりと酒が滴たる
あざみ形の神経から 「にぎやかやおへんかいな」
わたしは答へるうれしさに
「そうどすえなあ」
美しい女の群に会ふや数々
「にぎやかな夕ぐれどすえな
ほんまににぎやかな
あの美しいわたしの思ふ子は
此頃どないに綺麗やろえな」
近衛坂を下れば池の面に
空がうつる薄紫の星の台が
ほのかにもるゝ銀笛の響は
わが思ふ子の美しい家の窓から
「にぎやかな夕ぐれやおへんか
ほんまににぎやかやおへんか」
この時泣いて片恋のわれはつぶやく
「そやけどほんまはさびしおすのえなあ」。
村.山.槐.多.
片思いしていたK.Iという少年に捧げた詩だそうな。ちなみに作者は電波なヤンデレ 村.山.槐.多. って名前の字面に見覚えはあったけど、
どんな人だか知らなかったんで、ぐぐってみたら
いろんなヤンデレエピソードがw
この詩見てても思うけど、画風も情熱家っぽいね もいっちょKAITA
槐/多は下駄でがたがた上つて来た。
又がたがた下駄をぬぐと、
今度はまつ赤な裸足で上つて来た。
風袋のやうな大きな懐からくしやくしやの紙を出した。
黒チョオクの「令嬢と乞食」。
いつでも一ぱい汗をかいてゐる肉塊槐/多。
五臓六腑に脳細胞を偏在させた槐/多。
強くて悲しい火だるま槐/多。
無限に渇したインポテンツ。
「何処にも画かきが居ないぢやないですか、画かきが。」
「居るよ」
「僕は眼がつぶれたら自殺します。」
眼がつぶれなかつた画かきの槐多よ。
自然と人間の饒多の中で野たれ死にした若者槐/多よ、槐/多よ。
高/村/光/太/郎 KAITAは買うたろう氏のところに一時通っていたそうで、当時のことを思い返して…という詩だそうです。通っていた当時…KAITA(18)、買うたろう氏(31)という年齢差に禿げた 送夏/目/漱/石之伊予
去矣三千里
送君生暮寒
空中懸大岳
海末起長瀾
僻地交遊少
狡児教化難
清明期再会
莫後晩花残
(書き下し)
夏/目/漱/石の伊予に之くを送る
去けよ三千里
君を送れば暮寒生ず
空中に大岳懸かり
海の末に長瀾起こる
僻地交遊少なく
狡児教化難からん
清明に再会を期す
後るる莫かれ晩花の残はるるに (訳)
行くがいい、三千里の彼方へ
君を送れば夕暮れの寒さが身にしみる。
空には富士山がかかっているだろう。
海の果てには大波が起こるだろう。
田舎には一緒に遊ぶ友達も少ないし、
クソガキどもを教え諭すのは難しかろうね。
約束だ。清明節には再会しよう。
遅咲きの花が散ってしまわないよう、遅れることなく戻ってきておくれよ。
明治29年(1896年)の正月、漱石が伊予の松山で英語教師をしていた頃、東京に帰省し、また松山に戻っていく。それを子規が新橋駅で見送った詩だそうです。
木綿のハンケチーフ思い出した。東ではなく西へ向かう列車だけど セリフ&歌詞萌えスレでこんなスレがあると知って
・白壁に聖母を素描したわけを訊けずに泊まる先輩の部屋
・制服がしわにならないようにって そればっかりを気にしてやった
・君はそのとても苦しい言いわけで自分自身をだませるのかい?
・さよならをあなたの声で聞きたくてあなたと出会う必要がある
枡野浩一 もし君が死ぬ時ほんの一瞬をぼくで満たしてくれればいいや /佐藤りえ 既出だったらすみません。
両の眼に針射して魚を放ちやるきみを受刑に送るかたみに
背きゆく君を悲しみて仰向けば不意の殺意に肖て陽が注ぐ
春/日/井/建
ほほゑみに肖てはるかなれ霜月の火事の中なるピアノ一台
固きカラーに擦れし咽喉輪のくれなゐのさらばとは永久(とわ)に男の言葉
塚/本/邦/雄
鬼やらひの声内にするこの家のかげりに月を避けて抱きあふ
あれはたしかに地を逃れゆくひびきにてあけぼの遠き路上の音す
小/野/茂/樹
なんか昼ドラみたいな春/日/井もどっかエロい塚/本もひたすら切ない小/野も大好きだ!
俳句では
十五歳抱かれて花粉吹き散らす 寺山修司
いつまでも吉野の花の君をゑがく 高濱虚子 >>728
寺山の俳句がド直球でエロス…!
このスレ見て初めて短歌の本買った
以下印象に残ったもの
河野裕子
揺すらむとして不意にまがなし少年めきて君はあまりに細き頸してゐる
※まがなし=ま+悲し
君に凭りバスに揺られて眠りつつ覚めてゐしなり二十歳の頃は
ことば、否こゑのたゆたひ 惑ひゐる君がこころをわれは味はふ
もう随分あなたの傍にいたやうだ真顔で言ひき鯉のふりして
終点まで乗りてゆかうと君が言ふああいいよ他に誰も居ない
永田和宏
汝が眼もて世界見たしと告げられしかの夜のさくらかの湖の色
言つて欲しい言葉はわかつてゐるけれど言へば溺れてしまふだらうきみは
この二人からはすごくいい距離感を感じる >>729
きまぐれに抱きあげてみる 君に棲む炎の重さを測るかたちに
永/田和/宏氏はこれも好き
保護者攻め×強気受けで ついったーで拾った辞世
『白菊の花の情の深き海に 共に入江の島ぞうれしき』 自休 (鎌倉建長寺の僧:倉桐承院の稚児白菊丸に思いをよせ情死した - 室町時代) >>731と>>734やり取りに萌えた
探丸子の君、別しょ(野に土)の花見もよはされ給ひけるに、昔のあともさながらにて
さまざまのこと思い出す桜かな 芭蕉
※探丸子…芭蕉が若い頃仕えていた主(故人)の跡継ぎの俳号
かつての主は花見の宴の後、25歳で逝去。先代が亡くなったのを期に、芭蕉は脱藩したらしい
※別しょ…下屋敷
若君が下屋敷で催した花見の宴に、かつて自分が仕官していた頃先代が催した花見の宴を重ねて、さ ま ざ ま の こ と を思い出している
という句だそうです。
若君に先代の面影を見出して、遠い初恋の甘酸っぱい/ほろ苦い思い出を巡らせてるんだな…と 良かったこのスレまだ生きてた…!
ほしゅがてら自作投下する
熱帯夜 なべて気怠し 目は四つ
僕の半身が出歩いているから六時半までどこにも行けない
とある歌集読んであまりに萌えたから最近短歌を作り始めた私にとって
このスレはまさに天国 >>738
イイネ!801板だし半身は相手なのかなと思ったけど、色々想像できた〜 >>738
簡潔で萌えた!
夏が来て熱帯夜になったらこの句を思い出しそうだ
短歌の方、上の句が句跨りでアクロバティックなところもいいね 夢がある でも年の差はもっとある「古い写真は捨ててしまった」 君や蝶我や荘子が夢心 松尾芭蕉
超訳)君が蝶なのか、私が荘子なのか。離れていても、夢の中では互いの心は通じあっているでしょう。
※荘子の胡蝶の夢を踏まえている歌
※怒誰(どすい)宛ての謝辞を伝える書簡の中にある句。怒誰は、スポンサーである菅沼曲水の弟。
曲水が留守の時に代わって芭蕉の世話をした。怒誰は『荘子』に造詣が深かったらしい
俳聖は口説き文句もパネェ 無礼講罠と知りつつすすむ酒
酔った勢いで関係に持ち込もうとするワルい上司と、酔いつぶされるとわかってて、騙されたふりで杯を重ねるヘタリーマンが
この後、千鳥足でホテル街へ消えていくとこまで受信した 動こうとしないおまえのずぶ濡れの髪ずぶ濡れの肩 いじっぱり!
(永田和宏『メビウスの 地平』より)
雨の中の二人。ドラマを感じさせる1シーンでなんか良いよねぇ。 埋火よ燃えてくれるないたずらに 決めたじゃないかもう戻らぬと
自作。短歌はむずかしいな… >>746先生に敬礼
大層禿げました。こういう秘めた想いを断ち切ろうとするシチュ大好物です。 高校の頃授業で短歌作ったよ
昨日ノートを見つけて恥ずかしさに悶えた
・暑い日に僕に摘ませたすぐり煮る君の背中を密かに愛す
・腐敗して溶けかけた茎匂う頃はなびら撫でる青白き指
・クリムトの接吻真似て首痛め笑い転げてたわむれにキス
・いたずらに子猫のごとく甘咬みし心の糸を噛み切る八重歯
・恋人の膝で寛ぐ雄猫よそろそろ退いてくれはしないか
もちろんすべて男×男を題材にしたから誰にも見せられなかった思い出があるw >>750
無邪気さの中に潜むエロさに禿げ萌えたよありがとう
いかにもスラスラ出来ちゃったみたいに読めるけど、それだけ
ナチュラルな仕上がりにするのって実は結構苦心したんだろうね
これからも詠み続けてほしい 保守がてらに自作
唇を
噛み締め歩く
並木道
かくも冷たき触れる指先
うーん結構難しいというか恥ずかしいなw あなたの視線を項に知りつつわたしはひたすら前を向く
保守ついで自作 >>750
学校の授業でやる創作なんか恥ずかしがってるぐらいがデフォなのに…
その勇気とクオリティと数に感動してしまったw
5作もあるとは思わなかった >>746
いつかまたきみの焔が戻るなら 燃やしつくせよ私の翅を
返歌。746に惚れました。 望まれず慕った年月その褒美に最期の吐気を私にください 保守ついで 詠んでみた。
ごめんなと言うその瞳 誰を想うて我を捕らえる やばいなこのスレ…
どの歌も萌えて萌えて仕方ない
このスレに出会えてよかった 恋の至極は忍ぶ恋と見立て候
葉隠より
相手に告げず死んでいくくらいの思いが本物の恋だ
男女の色恋ではなく、従者から主君への気持ちだとのことだそうで 超遅レスだが>>716
今ちょうど兄弟カプにはまってるから萌えた…
調べたら他にも耽美っぽい歌詠んでる人なのかな、興味湧いたよ 秋茄子を両手に乗せて光らせてどうして死ぬんだろう僕たちは/堂園昌彦
違うんだろうけど、そういうシーンとしか思えなくて
シリアスなのに喩えが茄子だと思うと可笑しくて
なんかすまん >>764
これ読んだとき自分もそう思った
この人の歌はなんていうかちょっと後ろ暗い感じというか
往年のJUNEの黄昏詞華館に載ってそうな感じというか
同性同士ものとして読むとしっくりくるのが多い気がする 仇のごとそしり誹謗す何なるやその人の名の云はまほしさに
与/謝野/晶/子 『常/夏』より
ツンデレ。 続くけど与/謝/野/晶/子
一人はなほよしものを思へるが二人あるより悲しきはなし
そのはてにのこるは何と問ふな説くな友よ歌あれ終の十字架
人の子の恋をもとむる唇に毒ある蜜をわれぬらむ願ひ
上二首は出来上がってる二人、最後の一首は片思いで妄想してる ほーしゅ
ここの過疎りぐあいが悲しい(´・ω・`) では保守がてらちょっと懐かしい黒瀬珂瀾の歌を投下
エドガーとアランのごとき駆け落ちのまねごとに我が八月終る
この人の歌は往年の耽美趣味という感じで
あえて言えば中二病と紙一重だけど、わりと好きだ
歌には80年代くらいのサブカル名詞・単語もよく出てくる
↓これとか
JuneよJune、君が日本に一文化なる世を生きてわが声かすむ ここってブログとかフリーペーパーのものでもいいの?
お題で作品募集もしてる写真×短歌の冊子(サイト)で結構好きなものがあるんだけど
書いていいのか迷う 父になる人のまなざしやわらかく遠くわたしを隔てる春よ / 嶋田.さくらこ
片想い相手から今度産まれるんだ、と言われて咄嗟に祝いの言葉を口にしたけど続く言葉が出てこない、そんな情景が浮かぶ
一人称"わたし"だけど気にしない!
このサイトは素敵な短歌ばかりでこの板的な解釈してもしなくても萌える
見せてくれ指輪を僕に見せながらいまポケットに隠した声を / 木下.龍也
ふるえつつ抱きしめあった春のなか一緒に酔ってもいいと思った / 藤野.唯
幸せを願うだけなら恋人じゃなくてもいいね気づかなかった / 篠原.謙斗 >>773
全部の句に萌えた…
保守がてらTwitterの短歌botで気に入った句を
たましいを 半分くらい切り取って
きみにあげたい 果実のように/佐.藤.りえ
ぼうっとしてゐるあなたが好きで
ぼくはもうこんなところまできてしまった/中.山.明 後輩の指からリングがひとつ消えビアガーデンにのぼる満月 / に.し.ん
後半戦始まりました油断するあなたに酒と共に攻め込む / 赤井.悠利
773と同じところから(テーマは"後")それぞれ別の人が書いたのに繋がっているように見える
二次会なのだろうか、後半戦という表現が良い! ごめんなさい。絶対告白しないから、どうか近くに置いて下さい / 百.舌
か.ど.か.わ.文庫 短.歌.く.ださ.い より。
友人というより主従の関係を連想する。 自作
貴方には何も求めずただ胸の苦しさ募り息絶えるまで 自作三首
背のくぼの汗に泪をとけあわせうみを夢みた熱すぎる夏
唇をふさぐと蝉の声がした 空が砕けてひかりそそいだ
醒めるたび春の寒さを思い知る この世の底のひとの熱さを いずれは本来の道から迷ってしまおうか
由々しきはわれら二人の重い罪
けれど惹かれる者より 惹くそなたが重く
ペトラルカ カンツォニエーレ「俗事詩片」 二一ソネットより抜粋
惚れたこっちより惚れさせたあんたの方が悪いっていうのがなんかいい
われら二人の重い罪、ってのもなんとなく同性愛を匂わせてる感じがして
いやこれ本当は想い人の美女に宛てた詩なんですけどね、分かってるんですけどね とりあえず自作書き捨て保守したら古本漁って萌え探し行く
あやまちと 震えるせなに目を伏して 寄り添えばこそ 夜は明かず過ぎ
てのひらの 形の差異を苛めば 隙間無く埋め 固く繋ごう
犬走り 尾振る激しさ この既視感 虹のたもとに 君は待つのか
書架を背に 日陰の世界は時を止め 明日をもしれぬ 恋を生き抜く
喉奮う 求める声に口づけて 深く齧らん アダムの林檎
眼鏡越し 詐称もかくや熱密度 おとなしやかな君に騙され 男にもl乳首あるこそl哀しけれl噛めばほのかにl血もにじむなり 石l井l辰l彦
ネットで偶然見つけて衝撃を受けた一首 自作
吐く息白く耳朶の冷たさ笑いながら教える熱量
影を挟む口元の形に引かれそっと触れる夕暮れ 過疎だけどこのスレ好きだから完走してほしいなぁ
以下自作三首 近親地雷注意
あどけなく 振る舞い触れて 伸ばす手を 拒めど燃ゆる 実を成さぬ仲
追った背を 越せずじまいに 時は過ぎ いえぬ想いも 時にとられて
許しあう 二段ベッドの 王国で 息顰めては 秘密を食べた 絵葉書にならないような放課後をそれでも僕は愛しています(黒.夜.行)
Twitterの短歌botより。
いつもの日常だとしても、相手も、相手のいる風景もとても大事でいとおしいのでしょうね。 夢l野l久l作 『猟l奇l歌』よりいくつか
・殺すぞ!と云へばどうぞとほゝゑみぬ其時フツと殺す気になりぬ
・誰か一人殺してみたいと思ふ時君一人かい…………………と友達が来る
・ずつと前殺した友へ根気よく年賀状を出す愚かなる吾
・色が白い美しい子を何となくイヂメて見たさに仲よしになる
・自惚れの錯覚すなはち恋だから子供は要らないザマア見やがれ
一番上の歌が特に好き。首に手をかけた時、その表情はひきつるのか、それとも微笑んだままなのか…
その名の通りこの歌集、他にもこんな作品ばかりなので、病んでる雰囲気が好きな方におすすめしたい
青空文庫で全部読めます(ダイレクトマーケティング) 保守自作四首
月明かり 重なる影の 口づけは 黙し秘めたる 生涯の愛
酔いどれの ふざけて告げる 愛ならば 君の呆れた 笑顔が見れる
胸もない 悪いだけだと 抱き心地 されどお前が よいと宣う
稔らずの 我が腹を撫で 笑む君が 壊れて尚も ただ愛おしい >>792
>我が腹を撫で 笑む君が
四首めのここ好きです >>790
独特の世界観で素晴らしいな。1つ目と4つ目が好きだ。ドラマを感じさせる。 あはれてふ事をあまたにやらじとや
春におくれてひとりさくらむ
紀利貞
すごい妄想突っ走っちゃって元服が済んで公達たちが春が来て一気に花の咲くように出仕するようになって
その時は大勢の一人だった青年に何かのきっかけで恋に落ちて彼だけが輝いて見えるっていう歌にしか見えない >>795
よく知ってる歌なのにその発想はなかったわ
個人的には何かの事情で一人だけ出仕が遅れて
春も終わりかける頃ようやく姿を見かけるようになった青年に
ほのかな思いを抱くようになる彼(モテ男として名を馳せている) と妄想 初めてこのスレ知ったw
せっかくなので長いけれど一つ
入/江/康/夫 夜の森の唄
暗い森の奥で 翼のない鳥たちの笑い声がする
肉いろの お月さまが七つ
ぼくたちの人でなしの恋を 池の水に泳がせる
唄って
さあ
唄って下さい
いつもの
犬どもをつるませ 死んだものを焼きはらう唄を
緑の闇の奥で 翼もくちばしもない鳥たちが叫ぶ
閉じられた夜の麓の底で
ぼくたちの人でなしの恋が かさこそと音を立てる
唄って
さあ
唄って下さい
夜なかの 残酷な裏切り
何が起こったのか おこらなかったのか を
薄れていく闇の奥で 散らばっていく鳥たちの笑い声
犬どもが そして悪魔が
つるみ はらむ暁の ぼくたちの人でなしの恋の行方
さあ
唄って下さい
世界で いちばん たいせつなひとをだます唄を 保守がてら自作投下
起立した背中に熱を「良識を受け継ぐことはただしいことだ」
例えると君は真冬の昼ごろに気まぐれで買うカフェラテみたい
薬指を光らせきみが自慢気に手料理二皿食卓に置く 良スレなれば己も一首詠うてみんとてするなり
白絹の 肌染める紅 照る月夜 交わす口づけ 今はもう無い 雨衣 つつめる顔を のぞきあひて
ことほぎかわす つはものの友
森鴎外 明治三十七年六月十五日 ツイッターのBL短歌って勝手にやってもいいのかな?
なんか本になってるらしいんだけど 保守がてら
家にありし櫃に鑠さし蔵めてし 恋の奴のつかみかかりて
草の名は知らず珍し花の咲く
一首目は万葉集から「恋してはいけない相手を好きになってしまったから
必死に抑えていたのに、実際に見ると恋心がわきあがってくる」
という片恋の歌で、
二つ目の俳句?は回文になってる オシャレだしものすごい深読みをすると
「恋なんてものは知らないけど、素敵な感情が胸に溢れてきた」
みたいなかわいい感じに読める >>806
二首目もいい
高校生くらい同士で名前も知らない相手を
恋と気づかず目で追ってしまう的な妄想が捗る 今日はまづ 思ふばかりの 色みせて 心の奥を いひはつくさじ(慈.照.院.集)
今日は想っているのを匂わせるだけで、内心はまだ言葉にはしないよ!みたいな歌
詠んだのが「将軍でありながら政治放り出した無能」というような扱いの人なんだが
これだけ見ると駆け引き上手の小悪魔な気がしてならない… 立ちかへり又もとへかし別れぢの のちも夜深き有明の空
足/利直/義
意訳:引き返して来て下さらないか、一旦は別れたけれど夜はまだ深いではありませんか
男が女の立場で詠んだ後朝の歌、というだけでも結構ツボなのに
内容が「夜は長いんだから戻って来て」なのがまた更に萌える じゃあほしにかこつけて星合の歌でも置いていきますw
星合の頼む夕べを待ちすぎて 床のひとりゐ夜半ぞふけゆく
「牽牛と織姫の七夕伝説になぞらえてあの人を待っていたが、訪れもなく夜は過ぎていく」という歌な訳だが
彦星の訪れを待つ身(=織姫・女側の立場)で詠ったものだと解釈する向きもある様で
将軍と口喧嘩する様な短気な武将が詠んだとは思えん歌なのが猶良し >>814
「あの人」って将軍!?
村山槐多「血の小姓」
虐殺せられし貴人の
美しい小姓よ
汝の主の赤に金に赤に金に
ぎらぎらとだらだらと滴たる血に
じつと見入る小姓よ
夜が来たぞ
人もないこの無慈悲な夕
誰かが泣き出した
狂した血の小姓よ汝も
泣け、血に愛せられて。 保守になるかと思い村山槐多連投します
「君に」
げに君は夜とならざるたそがれの
美しきとどこほり
げに君は酒とならざる麦の穂の
青き豪奢
すべて末路をもたぬ
また全盛に会はぬ
涼しき微笑の時に君はあり
とこしなへに君はあり
されば美しき少年に永くとどまり
その品よきぱつちりとせし
眼を薄く宝玉にうつし給へり
いと永き薄ら明りにとどまる
われは君を離れてゆく
いかにこの別れの切なきものなるよ
されど我ははるかにのぞまん
あな薄明に微笑し給へる君よ。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています