イド「アリアバート卿は顔色がよくないな。何か心配ごとがおありか」(ぎゅっ)
アリ「……っ」
ザー「悪くもなろうさ。アリアバート卿は、タイタニア藩王家開闢以来の偉業をなしとげたのだ。
何と、たかが一個都市艦隊に惨敗するという偉業をな」(ぎゅっ)
アリ「……くぅっ」
アリアバートは、イドリスとザーリッシュの大声より、ジュスランの無言を意識せざるを得ない。
呼吸をととのえ、ジュスランに向き直る。
アリ「なぜ平然としていられるのだ。われわれタイタニアが栄光をそこなわれ、かなえの軽重を
問われようとしているというのに」
ジュ「われわれ?」(ぎゅっ)
アリ「……っぁ」
ジュ「われわれではない。君だ。敗れたのは君個人だ、アリアバート。単数形を使うのだな。
タイタニアは不敗だ。君の敗北は、タイタニアの敗北ではない」(ぎゅっぎゅっぎゅーっ)
アリ「あっあっあっー!」