0355風と木の名無しさん2012/07/03(火) 23:26:23.57ID:FTZ1rlaQ0 「きつと、そうか。」 男の話が完ると、下人は嘲るやうな聲で念を押した。さうして、一足前へ出ると、不意に、 右の手を面皰から離して、男の襟上をつかみながら、かう云つた。 「では、己が引剥をしようと恨むまいな。己もさうしなければ、悶死する體なのだ。」