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耐震強度偽装でその801 その4
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0001風と木の名無しさん2010/09/12(日) 10:13:11ID:wmqYAwQtO
登場人物

姐葉(天然魔性。現在黒羽刑務所)
氏の塚(愛憎ダイエット)
尾島(トゴにツン。最高裁上告中)
富士田(オジーにデレツン?!執行猶予も終わり元気にしている)
ツノケソ(アチャー)
内革(自称特級建築士)
魔淵 (支持じゃないですか!現在、国交省副大臣)
他…

《オジー弁護団》
夜須田(超有名主任弁護士。焼酎が好き。パソヲタ。大学時代はワンゲル部でバイクはダカールに乗ってた)
末井(異議あり連発でリアル逆裁。去年懲戒で自宅謹慎。ヤンデレ)
蔓実(オジー姦悶の補佐人でイチャイチャ。新宿2丁目近くにに事務所移転。趣味バイク、BMWF650GS)
麻比奈(クールにガン飛ばし。趣味イタリア料理。蔓実先生をリアルでは「蔓ちゃん」と呼ぶ)
耶麻下(裁判ではよく寝てます…。ツイッターにはまり中。独身)
深夜(蔓実と仲良しダンディさん。新橋に事務所移転、独立。ERのコバッチュ似。一部ではプレスリーとも)


ナマモノにつきsage推奨。ただし様子見て消えそうならageるということでよろしく。

前スレ http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/801/1198768987/
0103風と木の名無しさん2011/04/04(月) 19:46:41.71ID:ftZRcY1R0
トゴタン、ツイッターにて昔の自分の動画を見て

>人に言われて久しぶり見たが、痩せてたなぁ・・。

じゃあ痩せるように汁!!
オジーに腹の肉つままれるぞ
0104風と木の名無しさん2011/04/10(日) 20:18:12.20ID:bq+euyVc0
東北へ行ったトゴタンと市役所の被災者担当課職員との会話です。
ttp://nuko.biz/up015/download/1302431872.zip
パス togo 
0108風と木の名無しさん2011/05/17(火) 21:43:16.57ID:VqFyJrOF0
http://aneken.com/index2.php
とっくに公開終わってたんですね
初代スレでBL版作る話が出てたのが懐かしいです
0109風と木の名無しさん2011/05/25(水) 16:43:56.14ID:7Yw8u+UaO
eホが訴えられた民事の判決があり、過失なしとのことです
トゴタン、喜び過ぎてまた何かやらかしそうだ…
0111風と木の名無しさん2011/05/26(木) 20:49:07.64ID:qBZogoF60
トゴタンの呟きにて。オジーに言われたことまだ覚えてたか(*´Д`)

>○さん、白金に核シェルター付きの豪邸建てる余裕あるなら、
>100億円の一部でも払えよ!きたねえぞお前!
>「うそつき○ちゃん」と、かつて尾島さんに「うそつきトンちゃん」と呼ばれた意趣返し。@
0112風と木の名無しさん2011/05/29(日) 00:50:14.84ID:ZlMB3BW9O
去年の夜須田先生の事務所の忘年会にオジーが参加してたそうです

蔓実先生は元気でバイク乗り回してるそうですが、最近自分の殻に閉じ籠ってるよ、と夜須田先生が言ってました

耶麻下先生はお酒飲むとすぐに顔に出て真っ赤に
0113風と木の名無しさん2011/06/01(水) 00:40:44.07ID:Huq6F2VE0
トゴタン、ブログでオジーLOVEなこと書いてて悶えた(*´Д`)ハアハア
いっそ2人で商売すればいいのに。体で誘っちゃえ。
しかも2ちゃん見てるwww

>尾島さんは、バイタリティーあふれる起業家です。
>○○○さん級の営業力のある人です。もったいないんです。
>いつまでも眠られていては、日本のために。
ttp://ameblo.jp/eboshi-hime/entry-10908484178.html
0114風と木の名無しさん2011/06/02(木) 06:34:22.77ID:GeN3LgkS0
最近の深夜先生の画像を拾いました。
腕が生っちろくていい感じです。
ttp://www.somec.org/activity/activity_003.jpg
0115風と木の名無しさん2011/06/03(金) 02:54:49.44ID:T29XpEyy0
俺はな、あいつに会ったら言ってやりたいことが沢山あったんだ。
今は半ば引退しちまったような身だが、こんな俺にもそれなりに業界の話は入ってくる。
その中に、あいつの話がぽつぽつと混じり出したのがつい昨今のことだ。
あいつはまた…出来もしないようなでかいプロジェクトやら訴訟やらを進めやがって、そもそも金なんて碌に持ってもねえだろうに。
分不相応だ。大言壮語が過ぎる。
ちょっとガツンと言ってやらなきゃいけねえんじゃねぇか、と思って、あいつの蔓延ってるらしい区画に足を踏み入れた時。
あいつがこっちに向かって歩いてきたんだ。
携帯を引っ掴んでげらげら笑いながら、洒落たビルの外階段を忙しなく降りてきたあいつ。
あの、思い上がったような顔を見たら、俺の巡りの悪い頭もドカンと吹っ飛んじまった。
階下からすっと近付いて行ってあいつの腹に蹴りをぶち込み、
前に崩れかかってくる所を抱え込んで、ビル横の狭い路地にそのまま連れ入れた。
再開発待ちのシャッター街。ここいら辺の安い物件でも漁ってたのか、あいつは。
古いタイプの鍵穴を針金で弄ってみると、意外とあっさりドアが開いて、
俺はあいつを埃臭い床の上に放りだした。
苦しげに呻くのを無視し、俺はあいつの服を毟り取る。
そこらに落ちている梱包用のビニールひもで、放置されたディスプレー用の角材に
あいつの手首を縛りつけていると、顰められていたあいつの目がようやっと開いた。
「え…、尾島、さん、なんで…こんな」
おい、冨士田よ。昔のこたぁもうどうでもいい。
俺は、今のお前がやらかしてることが、とにかく気に入らねえんだ。
しばらく付き合ってもらうぜ。取り敢えず、そのギャンギャン喚く口に猿轡噛ましてから、な。
0116風と木の名無しさん2011/06/05(日) 00:35:11.67ID:TY7zCjEU0
「ちょ、何を…!酷いじゃないですか、外してよこの紐!止め…んぐっ…」
おい。大声出されても俺は別に構わねえんだけどな。
今誰かに踏み込まれたら、てめえはその生っちろい身体、見られんだぜ。よーく考えろ。
「…ぐ、んむ…、ぅ…」
噛まされた手拭いの隙間からくぐもった声を漏らし、ヤツは頭を持ち上げて自分の姿を眺めた。
文字通り「大」の字に寝かされて、手足を縛りつけられ、そして丸裸で。
ひとしきり手足を動かしてみて、自分が繋がれた角材は重くて到底持ち上げられない、と分かった時
ヤツの顔に恐怖の色が浮かんだ。
やっぱり、怖ぇのか、お前ぇでも。こんな目に遭うのは初めてじゃねえんだろうが。
そう言うとヤツは、きっとなって俺を睨んだ。
へん、その空元気が何時まで続くかな、と呟き、俺は床の上に置いた鞄に手を伸ばした。
0118風と木の名無しさん2011/06/10(金) 01:12:50.03ID:y6g2MYTm0
今、ヤツの目が、俺の手元に釘付けになっている。
俺の動きを必死になって追っている。
それが分かって、俺は鼻歌を歌いたいほど上機嫌になった。ざまぁみやがれ。
じゃあ、手始めに小せぇバイブをその乳首に。
ヤツは肘をついて上体を持ち上げ、にじって俺から逃げようとした。
おもしれえ。
俺が、冨士田を固定された柱なんかに繋がなかった訳が、これだ。
この角材が重くて持ち上げられないったって、人間の力で全く動かせないわけじゃない。
少し位なら動かせるんだ。そう、少しだけなら、な。
だからおもしれえんだ。
今日は徹底的に弄ってやるぜ、お前ぇのこと。
更に身体を動かそうとしたヤツの肩口を掴んで抑え、テープで適当にバイブを固定してやった。
そしてスイッチを入れる。
強さはもちろん、最弱だ。
ヤツは拍子抜けしたように脱力して、猿轡の端から息を吐き出した。
…おい。まだ終わりじゃねえぞ。
小声で呟いた俺は、張り型バイブにローションを塗りたくり始めた。
0120風と木の名無しさん2011/06/21(火) 01:48:17.35ID:hD6pHEtr0
それを見て、ヤツは目を見張って俺から逃がれようともがき出した。遅せぇよ。
それに、まだ良心的な方だぜ、お前ぇの尻のためにローション塗ってやるなんて、な。
壊すつもりは無ぇんだから、感謝されてもいいぐらいだろ。
ヤツは張り型が嫌なのか涙目になってて、
その目を隠すように俯きながら重い角材を手首、足首でずりずりと動かそうとしている。
ま、何程の距離も移動出来て無いがな。
0121風と木の名無しさん2011/06/21(火) 01:51:17.78ID:hD6pHEtr0
それでも、いつも口ばっかのお前ぇが焦って動こうとするのを眺めるのは、それなりに楽しくはある。
どうだ、こいつから逃げてえのか?ならもっと真剣に逃げろよ…
ああ、駄目だ駄目だ俺に簡単に掴まれる場所にしか行けてねえじゃねえか。
嫌よ嫌よも好きの内ってか?…マゾとか。ふん、なら、突っ込んでやるさ。
仰向けのまま、ヤツは必死になって自分の股間を覗き見てる。
今からこれが入るんだぜ、どうだうれしいか?よく見とけよ。
0122風と木の名無しさん2011/06/28(火) 02:02:51.49ID:BkLRmJCU0

…冨士田は精一杯逃れようとした。
自分と尾島は、これまで全く関係がなかったわけじゃないし、寧ろ肉体的な結びつきが主だったと言える。
だがしかし、今日は自分が尾島にここまでされる理由がわからなかったし、
尾島が怒っているだろうことも納得がいかない。
だから自分は尾島からは逃げるし、こんな行為を受ける事も拒否する。
冨士田の目は怒りに燃えていた。
『早く放せ、この手を解き放て』と。
『俺はただこの土地の物件を見に来てただけだし。あなたに何か邪魔される筋合いはないですから』
0123風と木の名無しさん2011/06/28(火) 02:06:18.93ID:BkLRmJCU0
尾島は尾島で『この、生意気野郎』と思う。
『今まで散々っぱら他人に迷惑かけておいて、世話になりっ放しで、礼にも行かぬうちからこれかよ』と。
『別に、俺はお前ぇの親でもねえんだから、今更礼儀だ仁義だ言うつもりもねえけどな、
 あんまりショバ業者同士の仕来たりを甘く見るんじゃねえぞ』
『でもな…こいつに先ず人の話を聞かすためには、とことんぶちのめして鼻をへし折ってやってからじゃねえと
 無理な気がして来たぜ』
0125 忍法帖【Lv=1,xxxP】 2011/07/28(木) 03:06:57.09ID:QXpM1Mqj0
蔓実先生も今日、誕生日おめ!
いよいよ還暦か…(´・ω・`)
相変わらずBM乗り回してるとの風の噂が

某夏祭原稿やらほかにもゴタゴタで
気がついたら数ヶ月も体震ネタ描いてない
orz
0126風と木の名無しさん2011/08/01(月) 02:41:42.89ID:c8VRBpZp0
その一方で尾島は『ただこいつをぶちのめしても、面白くは無えな。こいつも反省とかしやがらねえだろうし』とは思っていた。
『…そうだな。こいつが予想するようなことはなるべくやらねえでおこう。
 でも、まあとりあえずこいつだけは後ろにぶち込んでから、と』
尾島が手にした張り型を冨士田の後孔に擦り付けると、そこはきゅうっと窄まり逃れるように左右へ振れた。
それを強引に抑えつけ、ぐりぐりと肉襞を分け入るように捩じ込んでいく。
「あっ………んっ、………んく………ぅう…」
何の慣らしもしていないそこは、それでも健気に張り型を飲み込み、
押入られ犯されていく苦痛を、冨士田は唇を噛み締めて耐えた。
0127風と木の名無しさん2011/08/01(月) 03:17:26.95ID:c8VRBpZp0
ぶるん、張り型全体が震えて己の存在を孔の中で主張する。
動作をランダムに設定するスイッチがあるらしく、強から弱の振動、でたらめな動きを張り型は次々と繰り返す。
顔を横に捻じ曲げて、冨士田は尾島の顔を何とかして見ないようにしていた。
自分の顔を見られたくない…というより、反応してしまっている情けなさ自体を見られたくないのだろう。
声こそ堪えているものの、乳首の周りで蠢くバイブに上半身はびくびくと震えているし、
腰は跳ね回りそうになっているのを手で必死に抑えている。
しかし、その中心部は明らかに己の想いを裏切って、硬く聳え立ちつつあった。
0128風と木の名無しさん2011/08/17(水) 01:07:21.89ID:vBpuM+Jh0
「どうした冨士田?俺の顔、見れねえのか」
勝ち誇ったような尾島の声。
いつものことだ。わかってるんだ。自分が、唇を噛みしめて声を出すのを堪えてるのを見たいんだろう。
いやだ、あんたのいうことなんか聞いてやらない。こんな状態じゃ、嫌だ。
ただ一方的に自分のこと襲ってきて、それで俺のことからかう様にして勝手に玩具にして。
冗談じゃない。
汗と涙に滲む目を、見られないように伏せながら冨士田は毒づいた。
「あな、たも…年なんだから、いい加減相手の同意を得るくらいのことは、やって下さいよ」
0129風と木の名無しさん2011/08/24(水) 03:19:47.73ID:DJsdr9tU0
「冗談じゃねえ」
すりこ木を動かすように、尾島は冨士田の最奥を掻き回す。
人を人とも思っていないような扱いが続く。
「何で俺がお前ぇのご機嫌伺わなきゃならねえんだよ」
張り型で、冨士田が過去において泣き叫んだ辺りを攻め続ける。
冨士田の口は、知らず自分の二の腕に噛みつき、声を漏らさぬようにと冷たい汗を浮かべる。。
「…むしろ、お前ぇが俺のご機嫌を伺えってんだ」
張り型を握るのと反対の手が、いきなり冷たく冷え切った指で冨士田の竿を扱き始めた。
「う、ん、っ……くっ…ふぅっ…うぅ…」
0130風と木の名無しさん2011/08/24(水) 03:26:08.33ID:DJsdr9tU0
脅されてびびり、凄まれて拗ね、責められて心ならずも感じ、そして扱かれて火照らされた。
その意図がわからないまま、自分の勃ててしまった竿で尾島の熱い肉襞が切り裂かれていく。
いや、尾島の尻が冨士田を飲み込んでしまった、と行った方がいいのか。
「うん、いい具合だ。もっと突っ込んでくれよ、早く」
冨士田を自分の後ろに咥えこんだまま、動きを促してくる尾島。
ああ、もう、訳がわからない。俺は今どうなっているんだ。
俺は欲望を求められているのか。このまま吐き出してしまっていいのか。
しかし、そうする以外に考える頭が俺には残っていない。出す…しか…考えられない…
0131風と木の名無しさん2011/08/25(木) 05:22:59.87ID:+esXvISSO
オジトゴ(;゚∀゚)=3ハァハァ

久々に安松のイラストをば描きました
http://u.pic.to/dz5b
氏の姐ギャグ?もぼちぼち描いてます
0134風と木の名無しさん2011/10/07(金) 00:08:34.62ID:xp2bGLHLO
トゴタン、姉たんの刑期やオジーの最高裁が気になる模様です。

蔓実先生は相変わらず元気ではつらつとして、アヒャ笑いでした(*´∀`)
オジー最高裁はまだ未定だそうです。
0137風と木の名無しさん2011/12/12(月) 11:44:14.33ID:veDCbpXs0
0139風と木の名無しさん2011/12/21(水) 10:02:47.49ID:23pRRQAi0
オジー、棄却を悔しがってるみたいです
弁護団とオジーで残念会をやるそうです

残念会とかまた腐れに妄想さすような行事を企画とか…(*´Д`)
0140風と木の名無しさん2011/12/24(土) 22:13:41.98ID:L+Flqh900
┏━━━━━━━━━━━━━┓
┃6┃三鷹・新宿・東京方面     ┃
┃                    ┃
┃快速   東 京       13:46┃
┃中央線は新宿駅での人身事故.┃
┗━━━━━━━━━━━━━┛
0141風と木の名無しさん2011/12/31(土) 20:10:51.57ID:nKwLVaWk0
冬祭2日目、今日の分の搬入をしに行く途中で
氏の塚さんの頭の具合から背格好そっくりな人を見かけて驚きました
顔は別人でしたがw
氏の塚さんだったら何のジャンルなんだろうか

よいお年を
0142風と木の名無しさん2012/01/08(日) 02:53:38.30ID:QiIeEGIf0
オウム…その言葉を聞く度に、夜須田の心はズタズタに切り裂かれるように感じる。
彼らとの関係を慎重に進めなければいけない時期に、別件で上げられ彼らから引き離され、
やっと夜須田が現場へ戻ってきた時には、彼らの心は既に別の次元へと旅立っていった後だった。
最早誰の手も届かない所へ。
いくら悔やんでも、悔やみ切れない。
仕組まれた罠だった、なんて言葉はただの言い訳だ。
もっとやりようはあったはずだ。真相を探るために、彼らの言葉を引き出すために、方法などいくらでも…。
いくら横槍を入れられようとも。こちとら何年弁護士やってると思ってるんだ。
そう、夜須田にはこの件に関しての自信はあった。
それなのに。
結果は残酷だ。こんな事件の場合は、特に。
末井が時に目を泣き腫らして帰ってきても、夜須田には慰めてやる手立てがなかった。
末井と同じように悔しく、そして末井とは違い不思議な力によってオウムに関わることも出来ず、
一人悶々と自室に籠ることしかなかった。
荒々しく音を立てて閉められる末井のドアの方を、ちらりと見やることしか……。

「…またニュースに『オウム』、か」
オウムのことなど知らなそうな若いアナウンサーが原稿を読み上げている。
「おい、マツ。アサハラさんにまだ面会してるんか?」
0143風と木の名無しさん2012/01/16(月) 01:28:47.66ID:sFLPIRw+0
苦い思いをかみ殺して声をかけた夜須田に末井は、パソコンに向かったまま何の反応も見せなかった。
キーボードを叩き、その画面から目を離そうとしない。
普段なら直ぐに振り返り、『何ですか、どうしたって?』犬のように飛び掛かってくるはずなのだが。
拍子抜けした夜須田はそのままテレビのニュースに聞き入り、末井はキーを叩き続けた。
そして5分ほどが過ぎた後。
「………会って…くれないんですよ。会わせてもくれないし…アサハラさん……あの子供たち、だって…」
聞こえるか聞こえないかのか細い声。
「お、俺、頑張ったのに…夜須田さんいないから、頑張って…俺の出来ること、出来る限りのこと、俺アサハラさんのために…」
「なのにアサハラさん、急におかしくなって、俺何度も会いに行って、これおかしいよって、何度も…言ったのに」
「末井」
末井のか細い肩をそっと抱き締める夜須田。その腕の中で、末井は体を震わせていた。
「……すまんな。思い出させたか。あのニュースは辛いな。しばらくテレビ見るの、止めような」
「…いや、でも結局、俺の力不足だったから」
両手で目を覆った末井の鼻先を、夜須田の指がピッと弾いた。
「バーカ。その原因作ったのは俺だって」
「お、俺のせいですっ…てばっ…!」
自分の腕の中でじたばた暴れる末井の感触をしばらく味わった後、万力のような力でそれを抑え付けると
夜須田は末井の口を軽く啄んだ。
そして次第に深く口づけ、舌を絡ませる。
(今年もあんじょうに、よろしゅうな)
その声が聞こえたのか、夜須田に抱かれたままの末井の目がトロンと蕩けていった。終わり

0144風と木の名無しさん2012/01/20(金) 01:01:02.47ID:SF/sxUCk0
息を弾ませ、ぐったりと床に横たわる末井の身体から、夜須田は己を抜き去った。
欲望を放った余韻に浸りながら床にどしりと腰を下ろす。
「ふぅ……、っ、ぁ!」
自信のモノに付いていた薄桃色の液体にぎょっとして見ると、
目の前の末井の後ろからは赤色の筋がつ、と流れ落ちていた。
「やすだ、さん…どしたの」
夜須田の妙な気配に、末井が床から頭を持ち上げる。
「末井、痛うなかったか?無理させたか…?」
流石に夜須田も焦ってしまった。
突っ込んで末井に傷を負わせるなんて、こんなこと今まで一度も…え?ちょっと待った。
そもそも、もういい年である自分がそこまで激しくヤれる体力はないし、
今だってそんなに責めていたとも思わなかったのだが。
夜須田の心に、疑惑の雲が拡がり始めた。
「…ん、末井…お前、また最近ちょっと無茶してるんやないか?」
年末年始で仕事が立て続けに来ていたはずだが、まさかその合間にまた…遊び歩いて?
いくらお互いいい年の男、だといっても、一度ヤったくらいで傷を負うような身体の使い方をしているのなら
心配もしようというものだ。
夜須田の指摘に、末井も自らの出血に漸く気付いたようで、
『それなら』と自分のセカンドバッグから軟膏入れを取り出した。
「……夜須田さん、塗って、お願い」
0145風と木の名無しさん2012/01/21(土) 01:02:43.33ID:Yi11uPQg0
「……俺が、か」
手のひらに乗せられた軟膏…恐らくはワセリンの類であろうものを、夜須田はしげしげと眺めた。
今までにも末井の行動には散々振り回されてきた。
自己の純粋さゆえにか、それを嫌ってなのか、自らをどんどん汚れさせていく末井。
破滅的で無思慮で無謀で、それでいて儚げで。
夜須田はそれでも末井を何度も愛した。何度も諭し、そして許した。
夜須田が有らん限りの愛で包んでやっても、末井は何時の間にかその手をすり抜けていく。
そしてその身体を、心をズタズタに切り裂いて路上にゴミの様に転がっているのだ。
声にならぬ声で、微かに助けを求めながら。
「末井っ!辛いことないんか?今、大丈夫なんか」
思わず叫んでしまった夜須田の手を力なく握る末井。
「いたい…だから、塗って、よ」
その指を自分の後ろに導き、顔をしかめて見せる。
(末井、そうなんか?またお前は誰かと身体を壊すほどに…俺は妬いてるんか、この気持ちは…)
ガリッと素で削り取ったワセリンの表面を指に馴染ませることなく、夜須田はそのままそれを後孔に突き立てた。
「あ!は…ぁぁっ、いいいった、ぁぃ…んぐっ!」
不安な気持ちは、乱暴な指の動きに反映される。
常にない夜須田からの粗暴な扱いに、末井は目を見開き、シャツの袖を噛み締めて耐えた。
(俺はお前のこと、好きなだけや!心配しとるだけや!せやのに…)
0146風と木の名無しさん2012/01/22(日) 01:07:15.83ID:NJOUTZuB0
軽い自己嫌悪を覚えながらも夜須田は己の指を止めることが出来ない。
その指が、肉襞の中に何かを捉え、末井はひくっと喉を鳴らす。
「…ここか。傷が沁みるのか」
傷口を優しく愛撫していると、末井の顰められた眉が次第に溶けて行った。
「ぁあ……おねがい、もっと、奥突いて…夜須田さん…」
複雑な思いで末井の内部を探っていた夜須田は、それを聞いて一瞬白けかけた。
だが。
「…末井。お前が本当のこと言うんやったら、言うこと聞いてやってもええで」
「え……な、何…?」
「最近、誰とヤったんや」
指の刺激がぴたりと止まった。
再び疼き始めた末井の…欲望に火が付いた末井の身体の奥で、
動かなくなった夜須田の指が静かに抜かれ始めた。
「待って!止めないで、お、お願い、だから…っ!俺、誰ともヤってないよ最近は!
 い、忙しかったし、それに…俺のこと信じてもらえないの?
 疑われるなんて…そ、そんな、俺夜須田さんにしてもらうまで誰とも…本当なのに!
 あぁ、早くぅっ……おかしくなる…っ」
0147風と木の名無しさん2012/01/23(月) 00:11:19.97ID:CbweYK2P0
夜須田にむしゃぶりつき、その耳元に口を寄せて、末井は泣き叫んでいた。
「…お、お願い、俺本当に誰ともしてない、だから、入れられたら傷ついた、痛い、痛いよ沁みるよ、
 でも…抜かないで、奥を突いて…ぉ、お願い…止め、ないで………」
歪んだ顔が涙でぐちゃぐちゃになる。
尚も懇願の言葉を繰り返す末井の中へ、夜須田はずい、と指を進めた。
「…あああああああぁっ!……ぐっ、ふ…ぁっ…」
その場所を探り当てられた末井の身体は逆エビ様に反り返り、電流を流されたように痙攣していた。
ドライオーガズム、というものに至ったか。
漏れ出る声を必死に堪えようとする末井の口を、夜須田は激しく吸い寄せる。
息苦しさに涙しながらも、次々と溢れ出る快感は末井を開放してはくれない。
快感が涙を、雄叫びを、痙攣を津波の様に生み出し続け、末井の脳はそれに翻弄され続ける。
夜須田はその津波の中から、唇一つで末井を己に繋ぎ止めていた。
末井が好きで、信じたくて、嘘を吐かれたくて、嘘が許せなくて、嫉妬に狂って、繊細な心を守りたくて、
虐めてやりたくて、とことん愛してやりたくて。
今晩、俺は変なんだ。
変なんだよ、末井。
そして愛してやるよ。俺に愛させろ。頼むよ。
激しく咳き込みながらも自分の呼吸を何とか取り戻した末井の中へ、夜須田は再び肉棒を穿ち始めた。おわり
0149風と木の名無しさん2012/02/10(金) 23:39:07.01ID:s8LHDWu+0
プレイボーソにオジーの記事ありました
画像ないのが残念
ttp://wpb.shueisha.co.jp/2012/01/09/9009/
0150風と木の名無しさん2012/02/18(土) 01:21:04.83ID:O4LyzFnV0
久しぶりの酒だった。
弁護団と数人の支援者が開いてくれた『残念会』の席上で、尾島は何年ぶりかの心地よい『酔い』を感じていた。
本音を言えば、『残念会』などに出席するのは真っ平御免だった。
裁判には勿論勝ちたかったし、いくら自分の弁護団でも、他人から『残念』だなどと言われたくはない。
しかし彼らは、長年共に闘ってきた仲間だ。数少ない自分の味方だ。
苦労を労いたいし、礼も言いたい。良い機会ではないか。
尾島は皆に酒を振る舞い、思い出話に花を咲かせ、自らも盃を呷った。

和やかに時は流れ、予定した時間が近づいていると気づくと、尾島は一旦席を離れた。
お開きになる前に用を足そうと思ったのだ。
少しふらつく足元を見て、自分の酔い加減を自覚する。
(まあ、たまにはいいじゃねぇか、本当に久方ぶりに飲んだんだからよ)
誰にとも無い言い訳をぶつぶつと呟き、へへっと笑う。
いい気分だった。
結果的に見れば、裁判には勝てなかった。不条理だ、と今でも思う。
だがやれるだけのことはやった。精一杯足掻いた。
いくら頑張っても、この世の中には出来ないこともある。そのぎりぎりの所までは頑張ったんだ。
仕方ないじゃないか。
俄かにこみ上げそうになった悔しさを振り払うように、火照った顔をパンパンと叩き、尾島は席へと戻ろうとした。
0151風と木の名無しさん2012/02/18(土) 01:24:47.30ID:O4LyzFnV0
ところが。
目の前に巨大な壁が立ちはだかり、それが尾島をふわっと包み込んできた。
「………?…夜須田先生?」
「あの、ねえ尾島さん…怒らんと聞いてくれはる?実は蔓実さんが…もう帰ってしもて…何かまだ仕事が残ってるとか」
気の毒そうな夜須田の声。蔓実の行為を自分のせいのように感じているらしい。
「尾島さん、頼むからここで大きい声出さんと。まだ席の方に、支援者の方が居てはるから…」
困惑した尾島は、顔を上げて夜須田や他の弁護団の様子を確かめようと思ったが、
以外なほど強い夜須田の万力のような力に抑え付けられたままで、身動きが取れなくなっていた。
「ちょ、先生、これじゃ動けねぇよ。何とかしてくれねぇか?」
「…もう落ち着いていられる?尾島さん、大丈夫?」
「信用無ぇなあ。俺だって、こんな所で騒ぎやしねぇよ。ガキじゃあるめぇし」
にやりと笑った尾島の顔を見て、夜須田は軽く頷いた。
「蔓ちゃんは、あの人はねえ…最近自分の殻に閉じこもりっぱなしなんや。昔からやってきた仕事からも離れがちやし…」
愚痴の様に囁きながら、夜須田は今はもう柔らかく尾島を席へエスコートしていた。
それを見て、深夜と麻雛はどことなくぎこちない視線を辺りに走らせていたし、末井は夜須田からじっと目を離さないでいた。
尾島が戻ったことで宴席もお開きムードとなり、皆は尾島を励ましながら席を立って行った。
尾島もそれを最敬礼で見送り、一見何も無かったかのように会場を後にしていた。
はずだったのだ。
0152風と木の名無しさん2012/02/19(日) 23:46:57.10ID:7v31iGNI0


静まり返った室内に響くのは、自分が打ち込んでいるキーの音のみ。
時折ビル内の排水管のメンテ音や、前の道路を走る車のエンジン音が聞こえるくらいだった。
しょぼつく目をモニターから上げると、蔓実は、はぁ、と息を吐いた。
(疲れた、な)
二時間ばかりも同じ姿勢を続けていたので、その場でうーんと伸びをすると関節が何か所かで音を立てた。
(……結局ここに来なかったな。尾島さん)
さっきは仕事が残っているとは言ったが、残念会を中座したことに特に深い意味はなかった。
ただ…皆の前でにやついている尾島を見ていたら、ふっと席を立ちたくなっただけだ。
嫉妬か。だが誰に対して?
わからない。
自分の前で、他者への笑みを浮かべる尾島に腹が立ったのか。
わからない。
尾島をずっと自分だけのものにしておきたいと?
わからない。
でも恐らく、それらは今の蔓実に少しずつ当てはまることなのだろう。
自分のことを追いかけて欲しくて、逆に離れて行ってしまうとは。
まるで思春期の若造のようではないか。
全く成長していない。むしろ子供じみている。
勝手に思い入れて、相手の意思も確かめずに先走って。
最低だ。
しかも自分は、この事務所に尾島が現れることをまだ待ち望んでいるのだ。
(……馬鹿は死ななきゃ、か)
自分と尾島とを繋ぐ唯一の理由、裁判の終焉が理不尽な行動を呼んだのか。
そんなことぐらいで。
情けない。
しかし、もう済んでしまったことだ。
蔓実は今一度溜め息を吐くと、机の上を片付けて帰り支度を始めた。
もう夜も更けた。
きっと尾島は今頃、自分に悪態をつきながら寝酒でも引っかけているだろう。
(本当に俺は、死ななきゃ治らない馬鹿だな)
自分の額に一つ拳骨をくれてから、蔓実は部屋の電気を消した。
0154風と木の名無しさん2012/02/22(水) 00:31:04.73ID:+yP2Q51Z0


温まった室内から冷え切った廊下に出ると、知らず知らずのうちにくしゃみが出てしまった。
(今夜も冷えるなあ)
ドアに鍵をかけようとポケットに手を突っ込んだ蔓実は、背後から何者かが迫ってくる気配を感じ、
反射的に軽く身を捻って自分の右肘を真後ろに叩き込んだ。
誰かが後ろにいるとしたら、その打撃は相手の鳩尾あたりにヒットするはずだった。
ぐふっと言う相手の呻き声を聞くより先に、蔓実は自分の喉を締め付けられて思わず仰け反っていた。
「あ…っ、が…ぁあああっ!」
それは、固く丈夫そうなワイヤー状の紐で、蔓実がもがけばもがくほどぐいぐいと喉に食い込んでいった。
必死に指を動かして外そうとするが、既に寸分の隙もないくらい喉元に喰らい付いている。
(やばい、駄目だ、死ぬ、殺される…息が、息が…出来な…)
酸素の供給を断たれ、急速に意識を失いつつある蔓実は、その場にがくりと跪きそのまま倒れた。
その耳元で『ちっ』と舌打ちする声が聞こえたような気が、した。
0155風と木の名無しさん2012/02/25(土) 00:54:18.98ID:d1FQm9bZ0

身体をずるずると引きずられる感覚がして、それが床の上に無造作に放り投げられて蔓実は目覚めた。
(…まだ、殺されてない…物盗りじゃなければ脅迫か、何かか?)
短時間ではあったが、窒息状態にあったことで頭の中は靄がかかったようにはっきりしない。
目の中に蛍光灯の光が飛び込んでくるのを感じ、初めて自分は事務所の中に連れ戻されたんだ、と気づいた。
床の上でもがきながら辺りを見回そうとすると、得体の知れない相手を発見するよりも早く身体を俯せに返された。
「お、わっ、誰だ…!止めろ、止め、放せっ!放せって……ふ、ぬ、んがっ」
俯せの上から誰かに圧し掛かられ、そのままゴムベルト様の目隠しをされ、
口には何か固いボール状の物を押し込まれてそれを頭の後ろで結ばれた。
(これって、エロい映画で出てくる奴か、まさか……嘘だろ…)
抗議の声を上げようと思っても、最早蔓実は意味のある言葉をしゃべれないようになってしまっていた。
唇の端からは否応無く涎が流れ出て、屈辱感に拍車を駆ける。
両手はあっと言う間に縛り上げられ、既にベルトも外されている。
(ま、さか、俺の身体狙い…糞っ、何だってこんな)
目隠しをされていることで、何をされるかわからない恐怖が湧く。
しかし、この相手についてこんな可能性はないのか。
「尾島、さん?ねぇ、尾島さんでしょ。さっきは悪かった、謝るから許して下さいよ」
蔓実としてはこう喋ったつもりだったのだが、ボールギャグのおかげで言葉にはならない。
その代わり、蔓実の後孔には冷たく太い剛直が何の慣らしも前触れもなくいきなり捩じ込まれてきた。
「ぐっ、が…ああぁっぁっぁあ!」
きりきりと肉を切り裂かれる痛みが蔓実を襲う。
その剛直は無遠慮に蔓実の最奥を穿つと、躊躇いもなく引き抜かれ、そしてその抜き差しが延々と行われ続けた。
全く快感も喜びも生み出さない、一方的な疑似性交。穿っているのはディルドか。
その冷たい機械的な感覚が蔓実の恐怖と苦痛を煽る。
よくわからない相手に性的な玩具にされ、その理不尽な扱われ方に蔓実は涙していた。
どうして、何故。納得いかない。
しかしその時に感じた屈辱感と恐怖は、やがて蔓実が(あの方がまだましだった)と思う感覚に変わっていくのだ。
0156風と木の名無しさん2012/02/26(日) 02:45:53.44ID:/pJVRzCi0
唐突に相手の手が止められてディルドが自分の身体から抜き去られると、蔓実はがっくりと頭を落とした。
痛い。痛い。
局部が火のついたように熱いのは、狭い肉襞を切り裂かれたのと、何の潤滑剤もなく粘膜を擦られ続けたためか。
ごろんと身体を上向かされると、涙や涎や汗が床に流れ落ちた。
それには構わず、相手は蔓実の上着を脱がせ始めた。
手慣れた様子で作業を進められ、蔓実は冬の夜の冷気に鳥肌を立てていた。
露わになった乳首や耳、局部に冷たい軟膏を塗りつけられ、蔓実は身悶えて叫んだ。
だが、相手の手は止まらない。
全裸にした蔓井の膝を抱え上げ、自分のモノで蔓実を一気に貫いたのだ。
ディルドよりも奥まで押し入られ、苦痛のあまりボールギャグを音を立てて噛み締める。
悔しくて、誰かわからない相手に反応したくなくて、無視してやりたくて。
必死に抵抗を試みる蔓実の思いは、だが無残に砕かれることになる。
先ほどのディルドの扱いとは程遠い、丁寧でねちっこいセックス。
男の身体の喜ばせ方を知っているとしか思えなかった。
前立腺を責め、乳首を摘まみ、揉みしだき、舌先で転がして吸い付き、
カリ首や裏筋への刺激、会陰や袋を舐めまわし、耳裏から脇の下まで舌を這わせた。
片足を肩に担いでより体を密着させ、最奥を穿つと、蔓実はたまらず甘く唸った。
(くそっ、嫌だ、嫌だ、嫌だ……いやだっ!)
目隠しの下から止め処なく涙が流れ、それさえも悔しさを増幅させる。
急に相手の動きが速くなり、怒張した相手のモノから蔓実の中へ蜜液が放たれると、
悔しさのあまり蔓実は闇雲に足を動かして相手を蹴り飛ばそうとした。
しかしそれは無謀なことだったようで、反対に左頬をぶん殴られ、口内に血生臭い香りが広がった。
そして、パチン、と金属的な音がして蔓実はさっと青ざめた。
それは、充血し熱を帯びた自分の局部から聞こえてきたのだ。
0158風と木の名無しさん2012/03/01(木) 00:19:17.71ID:zjgvDtH20
頬はあっという間に充血して腫れ上がってしまったが、それよりも蔓実は
自分の竿の付け根に填められたリングに恐怖を感じていた。
目隠しをして両手を縛り上げた人間の起ちあがった竿の根元を抑え付けて、さあ次はどうする?
それは…射精させる寸前まで追い込んでおいて、それが出来ないのを苦しむ様を何度も見て楽しむしかないじゃないか。
自分ならそうする。そして今から自分もそうされようとしている。
歯の根が合わずにカタカタと音を立てているのは、寒さのせいばかりじゃない。
自分の後孔にバイブが埋め込まれた時には、はあっ、と溜め息をついてしまったが
乳首や脇の下、耳たぶにまでも小型バイブが仕込まれると蔓実は身を捩ってその場から逃げ出そうとした。
逃げられる訳がないのは分かっている。
しかし、この得体の知れない相手に示したい、自分はもう嫌だと。許してくれと。
だが無情にも蔓実の身体は引き戻され、バイブはそれぞれ自分勝手に蠢き、震え、くねっては蔓実の弱い部分を責める。
(…もう、駄目だ…おかしくなる…た、助け…)
時に精神を破壊するほどの力を持つ快感刺激に自分は何時まで耐えられるのか。
もう既に自分は壊れ始めているのか。
それすらも分からないまま、蔓実は床の上を転げ回り痴態を繰り広げていた。
0159風と木の名無しさん2012/03/03(土) 01:10:53.24ID:TAdkawvl0


頭が痛い。中で鉛がぐるぐる回っているように重い。割れそうだ。
見栄もへったくれもなく喘ぎ、泣き、叫び続けて喉も傷めた。
殴られた左頬は熱く熱を持ち、目が開かないほど腫れている。
体中を床にぶつけてしまい、あちこち擦り剥いており、何よりも縛られ続けている手首が痛い。
痺れを通り越して冷たくなっている。血が通っていないのではないか。
そしてそんなことなどもうどうでもいい。
バイブの振動やディルドのランダムな動きにだけでなく、
ひんやりとした空気の中で時折エアコンから届く温風が、汗で湿った乳首を撫でていくだけで
蔓実はボールギャグを噛んで身悶えた。
粘つく汗がゆっくりと脇の下を伝い、床の上に落ちる。
その動きにさえ身体を反らせて呻いた。
発することの適わない己の欲望が、竿の根元に澱のように溜まっていく。
それが蔓実の脳内を掻き乱しては狂わせた。
(…本当に狂ってしまう…この、ままじゃ)
おかしくなってしまう前に、相手の顔が見たかった。
見たら殺されるかもしれない。自分に近しい者かもしれない。それでも見たかった。
口枷を外してもらってもよい。例え殺されたとても、正気を失う前に言いたいことが自分にはある。
自らの口と頭で身を立ててきた者としての自負か。
…もしかしたら、もうここには誰もいないのかもしれないけど。デジカメが恥ずかしい自分の姿を
映し続けているだけなのかも……
濁った思考の中でそこまで考えたときに、涙と汗でべったり張り付いていた目隠しがいきなり外された。
そして口枷も。どうして……?
しょぼつく目を瞬かせる前にペニスリングまで外され、俄かに湧き起こる射精欲に
蔓実の脳内は真っ白に飛んでしまった。
0160風と木の名無しさん2012/03/05(月) 00:49:55.71ID:hBMTe4BU0


…………冷たいタオルが自分の顔を撫で回している。
その乱暴な手つきに痛みを覚えたが、腫れ上がった左頬にはその冷たさが心地良かった。
恐る恐る右目を開けてみた蔓実は、その目に飛び込んできた蛍光灯の光に思わず眉をしかめたが、
逆光になって自分を覗き込んでいる人物の姿を見逃さなかった。
「尾島さん」
がさがさにしわがれた声で呟くと、そのシルエットは愉快そうに肩を揺らした。
「遅いお目覚めじゃねえかよ、おい。先生よ、どうだ?よかったか?」
濡れた真綿のように重く疲れ切った身体は、俄かに動かすことが出来なかった。
口も乾ききっていて上手く喋れないし、口の端が切れて痛んだ。
死の恐怖と快楽の地獄から解放されはしたが、その受けたショックからはまだ立ち直れそうもないし
何よりも、薄々気づいてはいたが、相手が尾島であったことは蔓実にはやはり受け入れ難い…
いや、簡単には許すことは出来ないことだ。
冗談にしては酷過ぎる。
自分への仕返し?度が過ぎるだろう。
様々な思いや何やらで次の言葉を言い澱んでいた蔓実が、自分の手首を誰かに丁寧に
擦られているのに気づき、はっと息を呑んだ。
「……っ、誰か、ここにまだ…!」
「あー、やっと気づいたんだ。蔓ちゃん、酷く擦り剥けちゃったねー、ここ」
尾島の後ろからひょいと顔を覗かせたのは、麻雛だった。
邪気のない顔で、尾島の背中に手を回す。
「ねぇ蔓ちゃん、僕らの顔を見たら今日のこと思い出してよね?」
「おぅ、そうだぜ先生、俺たちの声を聞いたら今日のこと、思い出してくれよ!イきたくて堪らなかったこととかよぉ」
「リング外したら、凄い大きな声でどばっと出して…ヤらしかったなー」
0161風と木の名無しさん2012/03/06(火) 01:23:49.78ID:NLpUvSGa0
馬鹿な。
酷過ぎる。
自分を何だと……何だと思って…ふざけるな。
蔓実は真っ青になって身体を震わせていた。怒りのあまり声も出せない。
この数時間、自分が味わってきた恐怖、苦痛、それをこの二人は……
あっさりと笑って、あろうことか『顔を見たら思い出せ』だと?!
馬鹿にしやがって、いい加減にしろ!
戦慄く唇をやっとの思いで動かそうとした時、尾島がすっと近寄ってきた。
そして蔓実の耳元にこの上なく優しい声音で囁いた。
「先生よ、この声も覚えとけよな…?電話口で俺が喋ったらよ、あんたぁ、忽ちおっ勃っちまって堪らなくなるんだぜ。
 おっ勃ってんのにぶっ放せなくて、身体中熱くしてよ、切ねぇよなぁ…」
麻雛もそれに倣う。
「僕の声も覚えてて欲しいなぁ。僕の声で、蔓ちゃん、お尻が疼いて止まらなくなるんだよ?
 それっていいなあ…僕が喋るだけで蔓ちゃんが悶えて、立てなくなって、座り込んでそのまま
 せんずり始めてたりして……あ、僕、今ヤりたくなった」
うっとりした表情で呟いていた麻雛は、未だ動けないでいる蔓実の身体を裏返して四つん這いにさせ、
中に入ったままのディルドを引き抜いた。
「ああああぁぁぁぁっ!」
同時に後孔から垂れ下がっているピンクの紐とその先のスイッチをいじると、
奥深くに喰い込まされたローターが低音を響かせて振動し始めた。
「忘れないで…忘れさせないから。絶対に」
己の楔を蔓実の中へと打ち込み、麻雛は呪文のように繰り返す。
耳から、尻から、肌から、自分の言葉を刻み込むように。
「忘れさせるもんかよ」
にやりと笑った尾島は、抵抗出来ずに喘ぐ蔓実の口に己の一物を捩じ込む。
楽しそうに愉快そうに、このひと時を自らも忘れないでおこうとしているかのように。
0162風と木の名無しさん2012/03/11(日) 00:02:38.63ID:kNDBIUqB0
(狂ってる…君は…あんた、あんたら…おかしいだろ、こんなの…)
前後から揺さぶられ、疲れ切って崩れ落ちそうになるのを顎を掴んで引き起こされ、
蔓実は油汗を流していた。
過呼吸で目の前は真っ暗だ。
なのに身体は反応している。
前立腺への刺激だけで頭が飛びそうになっているし、中身を吐き出しまくったはずの一物は
またも頭をもたげて太さを取り戻している。
(もう、止めろ…おかしいよ…狂ってる…)
その言葉も、叩きつけられる肉棒のために口内に消え、
蔓実はただただ肉欲を処理するだけの機械に成り果てていた。

次に右目を開けた時、蔓実ははっとしてその場に起き上った。
窓の外が、明るくなっている。
何時の間にか夜が明けていたのに気づいたのだ。
痛む体を無視して辺りを見渡すと、既に着衣を整えた麻雛が机の上の電話を弄っており、
尾島は手慣れた様子で床の上の掃除を始めていた。
麻雛は留守電のテープをしばらく操作していたが、やがてにっこりと笑うと受話器を上げて
何処かへ電話をかけ出した。
「……あ、○○さん?急な話で申し訳ないんだけど、今日一日休みにして下さい。
 僕、ちょっと野暮用で出かけるんで。すいません」
今のは、うちの事務員の自宅に電話を…俺の声で…!
漸く事態を飲み込めた蔓実が声を上げることが出来たのは、麻雛が受話器を置いた時だった。
「あ、麻ちゃん、勝手に…一体どういうつもり…!」
「どういうつもり?それを聞きてぇのはこっちの方だぜ」
いきなり後ろから髪の毛を掴まれて上向かされ、蔓実は悲鳴を上げた。
0163風と木の名無しさん2012/03/11(日) 02:24:24.15ID:kNDBIUqB0
「だってそうだろ?俺ぁあん時、不安で堪らなかったんだ…あんたにふいっと居なくなられた時に、
 あんたとの繋がりが、ただ一つの繋がりがもう無くなっちまうって気づいちまったからな。
 必死だったんだぜ。
 俺は…夜須田先生がいなかったら…あんたを探し出してどうにかしちまおうって思ってたかもしれねぇ。
 その場は何とか収めたけど、後でこいつの…麻雛先生の顔見たらよぉ、
 情けねえやら何やら……」
身動きできずに床の上に縫い付けられている蔓実に、麻雛はゆっくりと近づいてきて腰を下ろした。
朝の光の中でその顔は何故か青ざめて見えた。
「僕ら、一つの賭けをしたんだ。もし蔓ちゃんが事務所の前で僕らのことに気づいたら許してあげようって。
 でももし僕らのことが判らなくて攻撃してきたら、その時は、思う存分、君の身体を虐めてやるって。
 虐めて、責め貫いて、僕らのこと絶対忘れないようにしてやろうって」
「そんな理屈…!おかしいだろ、昨夜のことは僕が悪いのかよ!君ら、僕を勝手に捕まえて、こんな…こんな…」
「ああ、あんたが悪いね。あんたがあんなことしなけりゃ、俺達ゃ狂わなかった。あんたのせいだ」
「そう、君のせいだよ」
二人は口々に言い合いながら、手際良く蔓実に服を着せていった。
「や、止めろって!何考えてんだっ!?」
「何って、今から三次会会場に出かけるからよ。ここじゃあ、仕事の依頼者が来そうだし落ち着かねぇだろ」
「そうだよ。まだまだヤりたりないから、ね。尾島さん、一番近いホテルでいい?」
「おう。じゃあ出かけるか。先生よ、そっちから抱えてくれよ」
二人から両側を抱えられ、逃げ場もなく、蔓実は半ば引きずられるようにして事務所を出た。
麻雛の子供のように無邪気な顔、尾島のぎらついた目、それを生み出したのは本当に自分のせいなのか。
誰か、誰か嘘だと言ってくれ。今起こったことは嘘だと。今から何も起こるわけがないと。
縋るように麻雛の目を見た蔓実は、麻雛がニコニコと笑いながら蔓実のパンツの中に指を滑り込ませ
再びペニスリングをあてがってきたことに絶望の声を漏らしていた。

以上
0164風と木の名無しさん2012/03/13(火) 01:49:44.91ID:Pkbsjp7H0
(*´Д`)=3 '`ァ'`ァ
SS姐さんありがとう
三次会混じりたいwwww
0165風と木の名無しさん2012/03/13(火) 02:46:46.73ID:Pkbsjp7H0
夜須田先生の近況
ttp://bund.jp/modules/wordpress/?p=9399
0167風と木の名無しさん2012/04/01(日) 01:48:57.85ID:e1N7+3JN0
>>157

俺の関わる事件についての私的な会合が終わった。
招いたのは、皆いつも手弁当で俺のために活動してくれてる人たちばかりだ。
たまには皆さんと騒いで盛り上がっても、罰は当たらないだろう。
程よく飲んで食べて喋って、今日は楽しんで帰ってもらえたと思う。
俺自身もほろ酔い気分で事務所へと帰って行ったのだった。

ほとんど灯りの消えることのないこの事務所だが、今日も誰かの点けた灯りが灯ったままだ。
がちゃり、鍵を開けて中へ入ると人の動く気配がする。
「おかえりなさい」
「あー、ただいま。ご苦労さん」
「盛況だったようですね」
「ああ、おかげさんで」
残業中の同僚がにやにやとして声をかけてくる。
……そんなに赤くなってるか、俺?
また飲み過ぎたか…まずいなあ…
火照った顔を両手で叩きながら俺は自室へと引っ込んでいった。

酔ってはいても、俺にも仕事はある。寧ろまだ沢山ある。
最低でも今夜中に、この中から一件は片付けとかないとな…俺はデスクトップを立ち上げてディスプレーに向かった。
0168風と木の名無しさん2012/04/04(水) 00:21:12.30ID:5AZN+JUH0
時折吹く北風がガラス窓を小さく揺らし、俺の指の下でキーボードがカタカタ音を立てる。
そんな時間がしばらく流れた。
酔った後にしては、珍しく集中できたと思う。
ここの所仕事が立て込んでいたので、今日の会合がいいタイミングで息抜きになったのだろう。
俺はそう解釈して、2時間ほどデスクワークに専念していた。

部屋の入り口でぎしっと床が軋み、聞き慣れた声が聞こえてきたのは、俺の目がちょっとしょぼついてきた頃だった。
「……おかえりなさい。何か飲む?」
「末井か。ただいま…お前もまだ仕事してたんか。まだ帰れんのか?」
俺が飲みかけのペットボトルをかざして見せると、末井は俺の後ろに張り付いてきた。
「うん…あともう少し。ん…じゃあ、また後で」
そう言うと、末井はすっと俺から離れて行った。
あれ?いつもなら俺に『飲んでばっかりで体に毒だ』だの『寂しかったー』だの
何やかやと纏わりついてくるはずが…少々当てが外れたが、俺は目の前の仕事に気を取られて
再びキーボードを叩き始めていた。
0169風と木の名無しさん2012/04/07(土) 02:22:20.56ID:WtVuEHPw0

時計が二時を指した所で俺はキーを叩く手を止めた。
大体こんなもんだろう。これでこの件を進めていく目途がある程度立った、と思う。
今夜はここら辺で切り上げるか……。
俺は大きく伸びをして、椅子から立ち上がった。
流石に疲れた。もう寝るか。
足元の万年床に目をやりながら、俺は唐突に末井のことを思い出していた。
あいつ…じゃあまた、なんて言いながら結局来なかったな。もう帰ったのか?
いや、ああ言ったままでここに顔を出さずに帰るような奴じゃない。
ちょっと様子を見てくるか。
ドアを開けて足を踏み出そうとした俺は、暗い壁際に蹲っている人影にぎょっとすることになった。
「な……っ!びっくりした!何や、何してるんや末井!」
蹲っていてもわかる。末井だ。
事務所内は既に灯りが消えており、しーんと静まり返っている。
他の同僚達は皆帰ってしまったのだろう。
何をわざわざこんな暗い中に、と俺が手を伸ばすと、末井はゆっくりと頭を上げた。
「………夜須田さんは…みんなのものだから…俺一人のものじゃないから…」
潤んだ目から涙があふれると同時に末井はしゃくりあげて泣き出した。
一体どうしたんだ、そう思うよりも先に俺は末井を抱き締めていた。
放っておけない。こんなか弱い人間を、悲しげなお前を、ただ泣かせておくなんて出来ない。
何とかしてやるから。俺が救ってやる、だから。
泣くな末井。泣くな。
いや、泣いてもいい。俺が一緒に居てやるから。
そう言うと末井の泣き声が、まるで子供のように甲高く響いた。
0170風と木の名無しさん2012/04/08(日) 01:59:01.71ID:ujfr0eA90

「……ごめん、なさい、俺……」
数分後、涙の中から末井は掠れた声を漏らした。
俺は腕の力を弱めて末井を抱き上げた。
「もうええんか…しゃべられるんか」
「…うん、もういい。俺、いつも夜須田さんの飲み会に付いて行かないのって、
 夜須田さんを…見てるのが辛かったから。
 もういい年したおっさんなのに俺、でも依頼者や後援者から支持されて、人気有って
 ちやほやされてる夜須田さんを見るのが辛かった。嫉妬してたんだ。
 マスコミやネットじゃぼろくそに言われてるけど、あそこではみんなから拍手されて、
 色んなこと頼まれて、夜須田さんニコニコして何でも引き受けて、
 俺、俺はそんな夜須田さんなんて見たくなくて………
 今日もそんな会合だったんだって思ったら、俺…俺だけの夜須田さんになんて
 出来っこないってわかってるけど、でももう無理して欲しくない、キツい仕事はもう
 俺たちがやるから!そんなの引き受けなくてもいいから!だから……」
一気にそこまで喋った末井は、今度は自分から俺に抱きついてきた。
「俺が守りたいんだ。他は関係ない、俺が夜須田さんを守るから」
0171風と木の名無しさん2012/04/28(土) 03:11:34.46ID:HTdOe4kD0
「お前、いつもそんなこと考えとったんか…」
俺がそう言うと、末井は伏せていた目を少し上げた。
長い睫毛が涙に濡れて光る。
綺麗だな。素直にそう思った。
「末井、抱いてもええか」
その言葉が自然に出た。
今まで俺は、半ば末井に押し切られるような形で末井を抱いてきた、と思う。
それか、余りにも自分自身を痛めつける末井を哀れに思って、救ってやりたくて…偉そうだったな。
でも今は、純粋にお前が欲しいと思ったんだ。抱きたい。抱いてやりたい。
「末井…もらうで」
自分から口づけるのは、案外気恥ずかしいもんやな。
と思っていたら、末井の方から舌を絡めてきた。阿呆、感じてまうやろ。
ぎこちなく服を脱がそうとしていると、末井はがたがたと肩を揺らし始めた。
「どうした?寒いんか?」
「ち、違う………嬉しくて……夜須田さんがこんなこと…」
えらいよく泣くやっちゃなぁ。
ま、ええわ。次からもっと泣かしたるさかい。別の意味で、な。
0172風と木の名無しさん2012/04/30(月) 01:19:30.07ID:7Hb0bLft0
俺は末井を押し倒して服を脱がせ続けようとしたんだが、いかんせん年には勝てないようだ。
早い話が、今の眼鏡じゃ細かいボタンがよく見えない。
人のボタンを外してやる、なんてことも上手くは出来ないし。
「ちょ、ちょっと待って、自分でやるから」
挙句の果てに末井に駄目出しを食らってしまった。情けない。
しょうがない、、と自分の服を脱ぎだすと、いち早く脱ぎ終わった末井が下から腕を伸ばしてきた。
「夜須田さん、俺にやらせて……ね」
………『もらうで』、なんて言ってても結局これではお前のペースやないか。
いつもと変わらん…が、しかし。
俺はふと思いついて、空いた左手を末井の尻に滑り込ませた。
指で会陰の間を扱くように行ったり来たりさせると、末井は目を潤ませて甘い息を漏らし始めた。
「おい、やらせて言うたんやから、ちゃんと俺の服脱がしてくれなあかんやろ」
そう言いながら、床についていた右手を、今度は末井の乳首に当てる。
上からギュッと押してみる。揉みしだく。挟み込んで乳首を立てる。舌先で転がす。ちうっと吸い上げる。軽く噛み締める。
誰もいないのをいいことに、末井は身を捩って喘ぎまくっていた。面白いように反応してくる。
だが俺が手を止めると、今度は必死な顔で俺の服に掴みかかってきた。
「お、お願い、止めないで…もっと、して、欲しい…」
そうか、して欲しいんか。なら、俺の言うことを聞かなあかんで。
先ずきちんと俺の服を脱がして、それから俺のを勃たしてくれなあかん。
どうや、出来るか?
0174風と木の名無しさん2012/05/06(日) 01:46:53.57ID:jSatdwaX0
「出来る、から…夜須田さんのは俺が勃たす、だから、お願い」
末井はカタコトのように喋りながら俺の身体の下で体を返し、自分の口で俺のモノを咥えていた。
ギュッと目をつぶって、脳震盪を起こすんやないかっちうくらい早いペースで扱いてくる。
当然、俺の顔の下には末井のモノがあり、それがゆるゆると勃ち上がろうとしてしている。
……違うんや。俺は、末井を泣かしてやりたいとは思ったけど、虐めたり追い詰めたりしようと思ったんやない。
涙や涎を垂れ流して俺に奉仕をして欲しかったんやない。
しかし、止まらない。
俺の、末井の会陰を行き来する指も、乳首を捏ね続ける指も、そして末井のモノを含んで裏筋を舐めとろうとする舌も。
やらしいなあ。
そうは思うけど、もう止まらない。
末井の耳も顔も真っ赤に染まり、俺の下で身体がきゅうっと反り返り、がくっがくっと震えてからくぐもった悲鳴が上がった。
「んんっ、くぅっ、む……ぐ………っ」
…イけたんか。どうや、好かったか?
口元を抑えて目を赤くした末井が何度も頷く。
そうか、好かったんか。
俺は向き直って、末井の首根っこに抱きついた。
好きや、愛してる。お前の喜ぶことなら何でもしたる。
「…夜須田さん…馬鹿…また、俺のこと、本気にさせて…俺、信じちゃうじゃないか、あなたのこと」
耳元で涙声になるお前。
ええやないか。皆のいる前ではあかんけど、二人きりになったら俺はお前のもんや。
それでええんやないか。
「…詐欺罪は、重大な犯罪ですからねっ」
急にはすっぱな声を出して俺を驚かせたかと思ったら、末井は猫のように身をくねらせて俺を下から捻目上げてきた。
「俺のこと、騙していい…信じさせて、夜須田さんのこと」
0175風と木の名無しさん2012/05/08(火) 00:21:38.93ID:Y3d1UDoY0
…………信じさせて…か。難しいな。お前を信じさせるのに、俺はどうすればいい?
なあ、お前はどうして欲しいんや。
そう言うと、末井は顔をくしゃっと歪めた。
「何でそんなに馬鹿正直なんだか…!俺のわがままなんか聞き流せばいいのに…!
 何でも真に受けて、きちんと答えて、本当に馬鹿みたい…お、俺の言うことなんか大した意味なんかないのに、
 ただ、俺はあなたに無茶苦茶にして欲しいだけなのに…それだk」
なんだ。また何時もの甘えんぼか。
要するに俺に『酷くして』ってことやな。
結構その他の本音も喋ってたような気もするが、俺は取りあえず末井の腰を抱え上げて
尻の孔に俺のをあてがった。
酷いのがお好みならば、俺はそこを穿つだけだ。
穿って、突き入れる。体力の続く限り。
それがお前の望むことなら、俺は老骨に鞭打ってでもやる。
俺も最近は持続力が…まあ、出来るだけ頑張るけどな。
0177風と木の名無しさん2012/05/15(火) 23:58:31.03ID:ViCNV8swO
末井が震える指で俺をその中へと導いてくれる。
既に何遍も入っている場所とはいえ、やはり最初のうちは狭くてキツイ。
きゅっと締め付けられるから竿も動かしにくいし、まだ中の潤いも足りないし、な。
「あ……ん、いぃ…」
眉を顰めながらも、末井の口からは甘い声が漏れる。
ぶるっと馬のように身震いし、下から何度も腰を突き上げてくる。ぐっ、ぐっと奥を突くと、お前は布団を握り締め、切ない声を上げ続けた。
俺は、やれるだけやった。若者みたいに今様の技術も何もないが、
取りあえず思いつく体位や角度で頑張ってみた。
お前が満足できたかどうかわからんが…もう体が持たん。
湿った水音を立てて末井の中から俺自身を引き抜いてみると、洒落にならないくらい息が上がってしまっていた。
0178風と木の名無しさん2012/05/16(水) 00:16:15.81ID:ZuHeTXl5O
末井よ…済まんが少し休ませてくれ。
まあ、その間、便利な奴がお前の相手をしてくれるから。
俺の身体の下でうっとりとした目をしているお前の目が、急にひきつった。
俺がスイッチを入れると、電気ショックを受けたように末井の身体が海老反っていた。
竿を突っ込んだ時に、予め仕込んでおいたローターが押されて末井の中に入り込み、前立腺とやらの近くに納まったらしい。
0179風と木の名無しさん2012/05/16(水) 00:20:32.03ID:ZuHeTXl5O
俺はしばらく頑張れんけど、そいつはまだまだエネルギー充分だぞ。
ついでにお前の雁首も舐めとってやる。勿論根元は指できゅっと締めて、な。
お前の押し殺した悲鳴が、狭い雑魚寝部屋に響き渡った。
0180風と木の名無しさん2012/05/27(日) 01:44:11.55ID:tK9AWKDKO
精を吐き出し尽くしたはずの末井の竿が、やんわりと起ち上がろうとしている。
ただ、その速度は絶望的なまでに遅い。
機械に尻の中を掻き回されるのが嫌なのか気持ち良いのか、
身体を捩らせながら布団を掴んでいた末井は、その手でいきなり自分の竿を握った。
俺の指を自力で外して、俺の目の前で…オナニーを始めやがった。
ああ、全てを吐き出してしまえば楽になれると思ったんだろう。
ところが、その竿は勃たない。精も吐き出せない。
身体は反応してるし嬌声は漏れ続けてる。なのに溜まった快楽を解き放つことが出来ない。
事ここに至って、末井はまたも俺に助けを求めてきた。
0181風と木の名無しさん2012/05/27(日) 01:45:39.24ID:tK9AWKDKO
「た、すけ、て…しんじゃう、もう、死んじゃ………う、からっ…」
ん、なんやて?どうして欲しいんや、末井。
「抜いてっ!お尻の、お願い…………ぁああああああんんっ、おかしく、なっちゃうぅう」
…そやな。俺はお前のこと、虐めたいわけやないんや。
抜いて欲しいんなら抜くで。………どや?
「あっぁっぁ、はぁ、はぁ……」
尻から伸びていた紐をずるずると引っ張り出すと、お前はそれにも身体を震わせて反応している。
分かりやすい奴やな。
お前はほんまに、馬鹿正直な奴や。
0182風と木の名無しさん2012/05/31(木) 02:26:35.78ID:EcI0vttuO
「……っ、はぁっ、はっ、ふぅ………んん、なに、夜須田さん、どしたの…」
所謂『涙目』というやつを俺の方に向け、末井は息を荒くしている。
ああ、今な、お前のこと、正直なやっちゃって言うたんや。だってそうやろ。
先ず今夜、俺が飲んで帰ってくるのをずうっと待って、俺の仕事が終わるのを見計らって部屋の前に座り込んだ。
そして何だぁ、『自分の物にはなってくれない』って拗ねたり、俺に『仕事で無理して欲しくない』ってヨイショしたり、それから『俺のこと守る』だと?
その次の瞬間には、守るといったその口で『俺のこと抱いて、止めないで』と俺を誘いその気にさせ、
挙句の果てに『信じさせて、騙してもいいから』………手切れの悪い商売女やな。
0183風と木の名無しさん2012/05/31(木) 02:28:33.44ID:EcI0vttuO
『優しくして』が何時の間にか『酷くして、もっと酷く』になり、
俺も思わず機械を…バイブってものを使ってしもたがな。
矢張り刺激が強すぎたか?泣くだけならまだしも、泣きわめかせてしもうたな。
俺の翻意や無かったんやが…
俺はただ、お前のことがホントに可愛いと思ったんや。
俺の関心を惹くためにあらゆることを利用しようとして、俺に目を向けさせるための誘い言葉を耳に吹き込み、
絶妙のタイミングで柔肌を晒し、姑息ともいえる手段を使いまくってでも俺の気を惹こうとするお前のことが。
お前のその歪んだ思考過程も、大胆な戦略も、その割にガラスのように脆いお前の繊細な心も。
ええんや、皆分かってる。
0184風と木の名無しさん2012/05/31(木) 02:29:58.61ID:EcI0vttuO
分かってて、好きなんや。お前を愛してやりたいって思うんや。
だから。朝まであと少しの時間しか残ってないけど、それでもええやろ?
「……もう、わかんないよ…俺、夜須田さんと一緒だったら、どこでもいいから」
小ズルい言葉を吐き、末井は俺の腕の中に潜り込んでくる。
(末井よ、俺はな、そんな姑息な手を使わなくても可愛がってやるって言いたいだけなんやがな)
俺の心を知ってか知らずか、すやすやと寝息を立て始める末井。
…うん。惚れた方の負けってのはこういうことなんやろ。
俺も明日に備えて重たい瞼を閉じた。
                                   以上です。
0185風と木の名無しさん2012/06/05(火) 19:31:47.31ID:4DaJPZod0
SS姐さんいつも投下ありがとうございます。
ごちになってます。


とある集会で貰ったチラシの呼び掛け人・賛同者のところに
夜須田先生、末井先生、蔓実先生の名前があって悶えました(;´Д`)
蔓実先生は左的集会とかもう名前出さないと思ってたので意外。

トゴタンは元気にはしてる模様です。
オジーと起業したら凄そうですが有り得んですね('A`)
0186風と木の名無しさん2012/06/07(木) 01:27:01.30ID:QjFfBD8aO
きっかけは、些細なことだった。今となっては思い出せもしない。
だが、その些細なことで言い争いになり揉み合った挙句に、蔓実は尾島の右手を捻り上げて体を固めていた。
「いってぇなぁ!放せよ!」
何時もの蔓実なら、そこで笑って『冗談ですよ』と手を放すはずだった。
そもそも言い争いくらいで手を出すことなど有り得なかった。蔓実の職業を考えれば。
だが今日の蔓実は、何時もとは違っていたのだ。
「………嫌ですね。放しませんよ」
捻り上げた右手首の関節を極めて目の前の机に後ろから尾島を押し付け、
暴れようとする尾島の動きを蔓実はあっという間に封じてしまった。
「や、止めろって…っ、放せよっ!口ばっか達者なくせに、手も早ぇえのかよっ!」
今は衰えたりとはいえ、尾島にもプライドがある。
現場から叩き上げてきた土建屋が、口だけの弁護士風情に力で抑え込まれるなどもっての外だ。
何とか蔓実の手から逃れようと、机や机の脚に肘、膝をつきもがいてみせる。
その尾島の腰のベルトをガチャリ、スルリと外しだした蔓実。
流れるような手際の良さで、パンツはすとんと床に落ちていた。
0187風と木の名無しさん2012/06/09(土) 01:48:05.35ID:N67HDNILO
「……にしてんだよ、いってぇなぁ…放せって…!」
「嫌ですね。放しませんよ」
抵抗しているうちに尾島の身体は机の上に前のめりに倒れ込んで行き、
右手はそのまま関節を極められたまま動かせず、
左手と足は動かせるものの、無様にじたばたと机や机の脚を引っ掻くことしか出来なかった。
「くそっ、こんなやり方ってあるかよっ!酷ぇじゃねぇか!」
悔しげに喚く尾島を余所に、蔓実はするすると自分の服を脱ぎ棄てると
自らを尾島の下半身に押し当てた。
既に熱く、固くなっているそれを感じ尾島は息を呑む。
すぐにでも押し入ってくるか、と身構える尾島を茶化すように、
蔓実の指遣いは軽快に、そして執拗に尾島を襲った。
シャツの胸元だけをはだけ、首筋をつ、となぞり、狭い襟足から指一本を入れて乳首の周りを引っ掻く。
その間、蔓実の舌は尾島の左耳たぶを舐っていた。
何度も何度も、時折緩く噛みつき、穴をこそぐように舐め、耳裏に息を吹きかける。
およそもどかしい刺激ばかりが繰り返され、尾島は顔を歪めて身を捩った。
「…?何ですか。言いたいことでもあるんですか?」
押し付けてくる股間の熱さとは似ても似つかない、蔓実の冷たい声。
「…な、んでも、ねぇ…」
苦しげに絞り出された尾島の言葉を、蔓実は笑って流した。
「じゃ、このまま続けますね」
0188風と木の名無しさん2012/06/09(土) 23:17:17.68ID:N67HDNILO


それからの十数分間…尾島にはその何倍にも感じられたが…
蔓実は鼻歌を歌いながら愛撫を続け、尾島は、核心を弄ってもらえないもどかしさに身を震わせていた。
もっと…奥へ、中へ、強く、激しく、もっと…いつものように。
だが、それは言えない。意地でも言えない。
こんな風に無理やりにされるのは嫌なのだ。
そんな意地を張ってもどうもなりはしないのだが、蔓実が一言『嘘ですよ』『冗談ですよ』と
言ってくれさえすれば、尾島は喜んで身体を開いただろう。
しかし今の蔓実の様子からは、嗜虐的な雰囲気しか感じられない。
(このどSめ……!にやにやしやがって、ど変態野郎が……ぁあっ!)
憎んでいるわけではない、だが、この扱いは納得出来ない。
素直に本心を言うことも出来ない。
そうは思っていても身体は益々敏感になっていて、ブリーフの前はすっかり膨らみ切っていた。
「……これだけで、こんなになるんだ。尾島さん、感じやすくなった?」
からかうように言われて悪態をついた尾島の口元に、蔓実は左手をあてがった。
「舐めて。どうしてかは………わかるでしょ?」
0189風と木の名無しさん2012/06/13(水) 07:22:43.53ID:6R0FIe5EO
(な、舐めて、だと?!くそっ、何だよ偉そうに!)
唇を強張らせた尾島の歯と歯の間から、蔓実はするすると指を滑り込ませ、
無遠慮に中を掻き回した。
(先生じゃなきゃ、噛みついてやるのによ……蹴った糞悪りぃ)
「…なーんだ。尾島さん、口の中乾いてんじゃん。どうしようかなぁ…」
二人がここ蔓実の事務所で会い、言い争いを始めてからこっち、ストレスからか何からか口の中はカラカラになっていた。
「じゃあ…こっちで濡らすしかないね」
尾島の反応など無視し、蔓実はつまらなさそうに呟いていた。
いきなり、尾島の竿を握り締めて高速で扱き出す。
身体だけを弄られている状態が続き、尾島は怒りと不安で耳まで赤くしていた。
だが悲しいかな、いくら蔓実がつまらなさそうだとしても、尾島が怒りと不安でいっぱいになったとしても、
鈴口からは精液が吐き出され、蔓実はそれを片手でこそげ取っていた。
「………これで、足りるでしょ。では」
ペロン、と剥かれたブリーフは足元に落とされ、露わになった後孔に粘つく白濁液が塗りつけられる。
(くそっ、勝手なことを!ふざけやがって、ふざけやがってっ!)
そのまま尾島の同意のないままに、蔓実のものが後孔にぶちこまれる…と思ったのだが。
蔓実は尾島を後ろ手に捻り上げたまま、事務所の窓ガラス前に移動させていった。
ガラッ、窓を開けると、雑然とした商店街が眼下に広がり、そうは階数も高くない事務所からは、
歩いている人物が容易に判るほど地面との距離は近かった。
誰かがひょいと見上げれば、『あいつ、窓開けて何してんだ?』と言われるほどに。
蔓実は尾島を俯せにしゃがませて顔を窓枠に載せた。
自身はカーテンの裏に隠れ、そのまま尾島を後ろから貫いた。
0190風と木の名無しさん2012/06/19(火) 01:09:51.87ID:XhDM4vRIO
「うっううぅ………っ、ばっかやろ…っ」
自らの汁を塗りたくられた中に、熱い楔がみっちりと埋めつけられる。
尾島は声も漏らせずひたすらに窓枠にしがみつくしかなかった。
視線のすぐ下には、夜の街を徘徊する酔っ払いや、如何わしい客引きらがたむろしている。
そんな奴らの目に晒されたくはない。
目立たぬように窓サッシを握り締め、蔓実の突き上げを受け流そうとする。
蔓実は、それを後ろから眺めて薄ら笑いを浮かべた。
慣れた手つきで尾島の竿を扱き、再び胸の突起をきつく摘まんで転がし出した。
(ぅわ、やめ、やめろぉ、この野郎………!)
焦らされ続けて火のついた身体は、ちょっとしたことで容易に燃え上がる。
声を出さずに、反応せずに、と尾島が思えば思うほど、その意に反して感覚が暴走する。
蔓実の触れる場所、接した皮膚が熱く、爛れた喜びが背中から脳内へと突き抜けていく。
思わずその歯で噛み締めた窓枠は既に涎に塗れていた。
さっきは枯れ果てていた口内には、口に出せない言葉や嗚咽が渦を巻き、
垂れ流される涎とともに漏れ出て行かないよう尾島は必死で枠に喰らい付いていた。
だが、それも限界だった。
尾島は二度目の射精の時を迎え、短い叫び声とともに意識を失った。
「…ん?何だぁ?」
通りを歩く人々が辺りを見回す頃、事務所の窓から尾島の姿は消えていた。
手早くカーテンを引いた蔓実は、尾島の後孔がきゅうっと引き締まりひくひくと震える様を
心ゆくまで楽しんでいた。
0191風と木の名無しさん2012/06/21(木) 01:29:05.52ID:VHuY8lqWO


…火照った頬に、冷たいリノリウムの床材が吸い付き、心地よく感じた。
だがそれよりも、身体中の痛みが…固いサッシを噛み締め過ぎて欠けてしまった歯、
長時間捻り上げられ続けて痺れ切った右腕、無理な体勢で突き上げられた腰、
何もかもが痛んで、酸素不足でぼーっとした尾島の脳味噌を更に責め抜いていた。
「痛ってぇ………、んでだよ畜生!何で俺だけ痛ぇ目に合わなきゃなんねぇんだ…」
俯せで顔から床に突っ込み、腰だけ掲げて肩口で身体を支えている今の姿勢が、
何故か崩せない。
どうもそれは、自分の後ろに未だ肉棒を打ち込んだまま腰を抑え付けている人物のせいだと
尾島はじんわりと理解した。
「おい、いい加減にしやがれ!人のこと何だと思って……」
「痛いのは嫌いですか?尾島さん」
楽しそうに言い返してくる蔓実に、今まで堪えていた感情が爆発する。
「ったり前だ!さっきから言ってんだろ、痛ぇから止めろって!このサド弁護士!」
掘られながら怒鳴っても些か説得力には欠けるが、
尾島は脳内に残っていたありったけの罵詈雑言を手当たり次第にぶちまけ続けた。
「じゃあ、痛くないんなら、いいんですね?」
「いっ………?」
ずるり、と後孔から己を引きずり出し、蔓実は尾島を軽々と抱え上げた。
「お姫様プレイがお望みだったとは、ね。気づきませんでしたよ」
0192風と木の名無しさん2012/06/24(日) 00:31:07.92ID:08U/cRjuO
ふわっ、自らの体重が存在しないかのように身体が持ち上げられたかと思うと、
目の前には蔓実のニヤついた顔があった。
「ひ、姫ってどういうこったよ…わかんねえよ」
長時間受けた手酷い扱いに、無意識に怯えた声を出してしまった尾島のその口が柔らかく塞がれ、
この上もなく甘く吸い上げられる。
図らずも尾島がついうっとりとしてしまうほどに。
そして、二つの長椅子を一つに繋げた上に優しく横たえられると、
尾島はとまどいながらも再び頬を熱く火照らせてしまっていた。
「結局、あんたの思い通りにされてただけじゃねえか、全く……
 どんなプレイだか知らねえけどよ、もう……痛くされねぇんだろうな?」
「あなたが、そうお望みなら」
耳元で甘く囁かれ、軽く耳朶を噛まれると、全身に痺れるような快感が走った。
(本当に訳わかんねえ…俺、どうなっちまったんだ…?)
さっきまで自分を痛めつけて勝手に犯してきた相手に、
ころりと手のひらを返したように優しくされて、初心な女のように顔を紅くしている。
蔓実の指に、熱い舌に、絡みつく腕に、成す術もなく翻弄されている。
いい年をした親父が情けない、とは思うが、もう今夜の蔓実には自分では勝てないだろう。
(結局これからヤるこたぁ一緒なんだろうがよ……仕様がねえなあ…)
尾島は観念したように目を閉じ、はぁっと溜め息をついた。
「ヤんなよ。やりてえんだろ。もういいぜ」
0193風と木の名無しさん2012/06/26(火) 10:03:42.94ID:9Y3FqkmxO
「…じゃ、いただきますよ。尾島さん」
くいっと尾島の顎を引き、紳士的に口づける。
まだ肩口に引っかけたままのシャツをそっと外し、
肩を優しく押し倒しながら、口内で舌を絡める。
その唇と指は、徐々に首筋へ、胸元へ、腰へ、と移っていく。ゆっくりと。
されるがままの尾島は、感に堪えたように目を閉じたままだ。
「さっきは僕だけが一方的に楽しんじゃいましたからね。今度は、あなたを労わってあげます」
蔓実の舌が胸の突起を捉えて柔らかく転がし出した。左手は雁首を握り、ゆっくりと扱き出す。
右手はするりと後孔に入り、中を行きつ戻りつしている。
「う…ん、労わるって…そもそも、さっきは何で俺、先生にあんなことされなきゃいけなかったんだよ…」
蔓実の手管が気に入ったのか、目を閉じて声を震わせる尾島に、
蔓実はにやつきながら言い放った。
「そうしたかったんだからしょうがないでしょ。今は、あなたをメロメロにしてあげたくなった」
0194風と木の名無しさん2012/06/27(水) 17:19:26.86ID:35sTUs/60
オジー、相変わらず元気でなにより

http://www.news-postseven.com/archives/20120626_123494.html
http://www.news-postseven.com/archives/20120625_123392.html
最初からこういう顔だから、これは恨んでもしょうがない(笑い)。
こんな顔と性格も、自分ではいいと思って生きてきたからね。事件が起きて初めて世間の自分を見る目に気づいたよ(笑い)。
0195風と木の名無しさん2012/06/28(木) 01:06:51.44ID:K9ZeAHHTO
「勝手なことばかり言いやがって……」
やっと痺れが消えて血の通ってきた指を噛みながら、尾島は僅かに顔を反らせた。
うっすらと汗を刷いた首筋が露わになる。
ちゅ、と柔らかな水音を立ててその首筋に吸い付く。何度も、何度も。
その唇の動きに、指の滑らかさに、尾島ははあっと息を漏らすとともに呟いた。
「俺はな、先生よ、ただ人間らしく扱ってもらいてぇだけなんだ…我儘な売女みてえな扱いをされたくねぇんだよ…」
「尾島さん…でも僕は、仕事以外では勝手な人間なのでね。あなたのことも、抱きたい時に抱きたい。
 そうしないと、不安で堪らなくなるんですよ…あなたを愛してるけど、あなたがいきなり何処かへ行ってしまうんじゃないかって」
急に真面目な顔になって、蔓実が尾島と向き合う。
その目を覗き込もうとするのを、尾島はふっ…と視線を外した。
「もういいだろ。入れてくれよ」
言われるが早いか、蔓実は尾島の脚を抱え上げると肩で担ぎ、再び自らを尾島の中へと打ち込んだ。
「あっ、んんんっ、ふっ………あ、ああああっ、」
蔓実の背中に手を回し、尾島は切ない声を上げる。
「あ、いしてる、俺だって、俺……も…」

いい年した二人の、いい加減な愛のお話。  以上
0196風と木の名無しさん2012/06/30(土) 23:55:21.25ID:ST3MAN8GO
良く晴れたある日の昼下がり。
仕事先で昼飯をかき込みながら、尾島はふと空を見上げていた。
(久しぶりに晴れるのはいいが、結構蒸し暑くなってきやがったな)
梅雨の中空を縫うように飛び回る燕も数が増えてきた。
忙しなく空を舞い、賑やかしく鳴き交わす。
愛らしいとも見えるが、今の尾島には暑苦しいとしか感じられない。
(…はー、風でも吹いてこねぇかな。暑くて堪らん…)
じんわりと浮き出てきた額の汗を拭った時、着信音が軽快に鳴り響いた。
慌ててポケットから探った携帯の画面に見つけた文字を見て、
尾島は一気に脱力してしまった。
「探さないで下さい。 冨士田」
(おいおい、探さないで、とはご挨拶だな。
 それをわざわざメールしてくるってことは、探してくれってことだろう要するに。
 だが、幾ら何でもあいつの居場所なんて俺には分からんぞ。
 大体俺がどうやってあいつを探しゃいいんだ?足も無ぇのに。
 しょっちゅうフラフラいなくなってばかりで…阿呆が…)
そこまで考えてから、尾島は『このメールは無視しよう』と思った。
とにかく理由がわからない。
自分にメールしてきた訳も、いなくなった訳も、そして本当にいなくなったのかも。
何もかも、謎だ。
(あー、暑っ苦しい)
尾島は流れる汗をタオルで拭いながら、どっこらしょと立ち上がった。
さあ、仕事だ、仕事。
と、その前に…携帯をマナーモードにするのを忘れずに。
0197風と木の名無しさん2012/07/04(水) 01:28:07.73ID:ySGY5UxaO


その日の夕飯時。
尾島はアパートに戻り、コンビニの惣菜をつつきながらテレビを眺めていた。
労働の後のささやかな夕餉。一庶民の至福のひと時である。
ワンカップの方へと手を伸ばそうとした時、尾島は玄関からガタつく音がするのを聞いた気がした。
(………?回覧板でも来たか?)
その後耳を澄ましてみたが、何も聞こえない。
取りあえず確認を、とドアミラーから外を覗くと、だれかがこちらに背を向けて蹲っているのが見えた。
(何だ?何のつもりだよ)
押し売りかストーカーか俺おれ詐欺か、こんなところに来たって払う銭一つねえぜと思いながら
下駄箱に置いた道具箱から金床を出して握り締めてみる。
いざとなったらこいつで、と腹が据わった所で尾島はドアをゆっくり開けてみた。
「……何だよ、冨士田かよ…すっかり忘れてたぜ…」
膝を抱えた後姿からちらりとのぞく眼鏡。
肩を震わせているのは、泣いているからだろう。
また厄介なものが来た、とは思ったがまさか追い返すわけにもいかず、
尾島は金床で軽く冨士田の肩を叩いた。
「おい、どうせ腹減ってるんだろ。上がれや」
0198風と木の名無しさん2012/07/06(金) 00:36:06.65ID:/XI0aFNuO
冨士田の足取りは重い。
何度もこの部屋には来たことがあるから、勝手は分かっているはずだ。
なのに玄関で立ち止まり、敷居でもたつき、ドアにへばりつき、
(とっても付き合いきれねぇ)とちゃぶ台に戻った尾島が残り飯を平らげた頃にも
まだ部屋の入り口で立ちつ座りつしていた。
「…はぁ…今日はもうラーメンぐれぇしか無えぞ。それでもいいか?
それとなあ…ちったぁ落ち着けや!今夜はここに置いてやるから、そこに座りやがれ!」
流石にイラついた尾島が怒鳴ると、冨士田は素直にその場に胡坐をかいた。
(……手のかかるガキだな…)
尾島は溜め息をついて袋麺を作り出した。
自炊はお手の物である。
ただし、むさ苦しい男相手に作るとなれば制作意欲は減退する。
それでも、(どうせ飲まず食わずで来たんだろう、足りないだ何だ言われるぐれぇなら
最初っから山ほど作ってやらぁ)と3袋を同時に作り始めるのは、
扱いに慣れた尾島ならではのものだ。
ちゃぶ台に鍋敷きを置き、そのまま鍋をどかっと放り『食え』と促すと、
鍋肌の熱さも無視して冨士田は麺を啜り始め、最後の一すじを啜り終わるまで顔も上げなかった。
(ほんっとにガキのまんま、だな)
勧めた尾島も顔を新聞に隠して苦笑せざるを得なかった。
0199風と木の名無しさん2012/07/08(日) 01:24:11.36ID:o3AuA2rAO
「………で?…どうしたってんだ?お前ぇの言う通り探さねえでやったが、訳ぐれえ話せや。
 俺んとこに来たのは、何か話してえからだろ?このままじゃあ俺にもどうしていいかわからんぞ」
冨士田は、食べ終えたはずの鍋と箸を握り締めたまま、まだ俯いている。
ここに来てから一度も顔を上げない。俺の方を見ようともしない。
時折鼻を啜り上げているが、鼻水だかなんだかわからないものが鍋の中にぽたりぽたりと滴っている。
俺はそこでわざと席を立ち、台所で熱い茶を入れてきた。
「…おい、もうラーメンはいいだろ。茶でも飲め」
ずい、と湯呑を勧めると、俺も自分のを飲んで見せた。
奴は相変わらず俯いたまま鍋と箸を下ろし、おずおずと湯呑に手を伸ばす。
それでいい。
後は待つだけだ、俺はそう思うと少し気が楽になって、ちゃぶ台の向こうのテレビに目を向けていた。
0200風と木の名無しさん2012/07/08(日) 17:42:34.88ID:o3AuA2rAO
前回の書き込みで、三人称を一人称にしてしまいました。すいません
0201風と木の名無しさん2012/07/09(月) 00:20:41.26ID:eO4B4MJvO

冨士田は、既に尾島の入れた熱い茶の二杯目に手を出していた。
尾島は特に急ぐでもなく、にやにやとしてテレビを眺めている。
冨士田に興味が無いわけではない。それは全くない。
最初は腹の立つ『目の上のたんこぶ』みたいなものだったが、
己の下に組み敷いてからは『楽しい大人のおもちゃ』、
お互いが裁判結果に打ちのめされてからは『認めたくないが、同士』、
今となっては『腐れ縁』というようなもので、それなりに『何時も何かしら気になる男』ではある。
それが、生気もなくふらふらと俯いたまま黙っているのは、どうにも面白くない。
『探すな』と言うほどの何があったのかを、未だに言い出せないでいるのを吐き出させてやらなければ、と思う。
だから、熱い茶に焼酎をすこーし仕込んでみたのだが。
(入れすぎると、奴は忽ち酒乱に走るからな)
その辺の匙加減を見極めたつもりだったが、それが吉と出るか凶と出るか。
見ると、冨士田の顔はいい具合にほんのりと紅く染まっているようだ。
「もういいか……冨士田よ、飯も食ったしもういいだろ。何かがあったんだろ?俺に話せ。悪いようにはせんから」
「一宿一飯の恩義だぜ。話してくれなきゃ義理を欠くだろ」
「無理やり聞き出す手も、無いわきゃないんだがな」
少し目の座ってきたような冨士田は、やたらうんうんと頷いてる。
……失敗したか。勧めたアルコール度数が僅かに高かったか…
ま、夜は長い。気楽に攻めるか。尾島は冨士田の柔らかい身体をぎゅっと抱きしめてみた。
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