動けない
溶岩はじりじりと迫りくるけれど
コカコーラの缶はその場にいることしかできない

遠くからでも、その異様な熱さを感じる
輝くオレンジ色の怪物に
なにもかも融かされてしまう予感がして
うっすら汗をかくほどの恐怖を抱く
それなのに
あの灼熱の塊がやってくるのをただ待つよりほかすべはない

熱くて太い舌に舐められて
かたくななはずの躰はすぐに沸騰する
ちろちろ、ぐちぐちと粘着質な音をたてながら
全身をおおわれて
どろどろになる
敏感な先端が、堪えきれないと雫をもらす
恥ずかしいほどに体液を放ちながら、すべて呑みこまれてしまう

ついっ、と背中を味見をされて
たまらなくなって
転がって逃げようとしても無駄な抵抗で
結局はどろりとした不細工な化物に
うごめく巨大なそれに
後ろから犯されて
だらだらと中味を垂らす
高く腰を上げて、もっともっとと浅ましくねだるようになる

突っ転がされる
下半身を囚われる
容赦なく侵入される
汁まみれになって
頭を地面にこすりつけながら
好きなだけ蹂躙されて
されたがって

もう
なにかもわからなくなってしまう