拝啓 日.丸.屋.秀.和様

私がオタクになり、腐女子になったきっかけの作品です。
パソコンすらロクに使っていなかったあの頃、友人にしつこく薦められ渋々サイトを見て、国の擬人化という設定に非常に惹きこまれました。
とにかく主人公が可愛くて、生まれて初めて二次元のキャラを好きになりました。
とにかく二次創作でもいいから彼が見たくて、苦手だった同性愛表現のあるAPH動画まで見てガッツリ腐の道に入っていきました。
それからの日々は楽しかったです。毎日ブログを見て二次創作を検索し、友人と語り合っていました。
私の青春はこの作品でした。

しかし段々違和感を感じ始めました。
主人公に対する扱いの酷さ、国に関係無いネタが多すぎること、女体化や猫化…
そして5巻を買った時に気付いてしまいました。以前感じていたキラキラとした感情を全く感じられないことに。
それでもこの作品を愛していると、二次創作に没頭し続ける日々を過ごしていましたが、ある日思いました。
原作に愛が無くて二次を好きというのは、その作品を馬鹿にしているんじゃないのか?
ちょうどこの頃ジャンププラスで連載すると聞き、二次を見るのを止めてもう一度原作を愛そうと思い直しました。

そしていざ中身を見ると、もうあの頃の面影はありませんでした。きっと作者様は疲れてしまっているのでしょう。
あんなに好きだった彼が出ても、頬を染めてても何とも思わない。もはや別人になってしまっていました。私はもう原作を愛することは出来ません。
皇帝も個人的には興味ありませんでした。あれでは擬人化漫画の意味がありません。このまま見続けていたらあの頃の思い出まで変わってしまいそうなので、ここで完全に手を引きます。

それでも私の青春を彩ってくれたのはこの作品です。この作品が無ければ今の私は居なかったと思っています。
長い間本当にありがとうございました。