ロシアのナルイシキン下院議長の6月初旬の来日が固まった。同月2日に都内で開かれる文化交流イベントに出席する。
同氏はプーチン大統領側近の1人で、ウクライナ問題を受けた対ロ制裁の一環で米国などが渡航禁止の対象にしている。
日本政府は「文化交流」の名目で来日を受け入れ、ロシアとのパイプを維持する。
ナルイシキン氏が出席するのは、2006年から毎年日本で開いている「ロシア文化フェスティバル」の開会式。
同氏はロシア側の組織委員会トップを務め、過去にも団長として来日したことがある。
問題になるのは、同氏が米国や欧州連合(EU)による渡航禁止の対象者に含まれている点だ。
米欧はウクライナ問題を踏まえて段階的に対ロ制裁を強化しており、ロシア政府関係者らの渡航禁止はその柱と位置づけている。
日本も米欧に足並みをそろえるため、4月末に政府関係者23人の査証(ビザ)発給停止を決めていた。
菅義偉官房長官は14日の記者会見で「(ナルイシキン氏は)日本の渡航禁止リストに入っていないので(来日に)問題はないと考えている」
と説明。日本側のイベント事務局はウクライナ問題が浮上した3月以降、外務省にナルイシキン氏のビザ発給に問題がないかを2回確認し、
了解を得ていた。外務省幹部は「文化やスポーツ分野の交流は止める必要はない」と語る。
日本の狙いは秋に予定しているプーチン氏の来日の道筋を残しておくことだ。4月末に検討していた岸田文雄外相の訪ロは延期になった。
プーチン氏来日の地ならしとして、できるだけロシアとの対話の機会を増やしたいのが本音だ。
ロシア側はナルイシキン氏の来日時の日本政府高官との会談に意欲があり、日本は「ロシアから要請があれば検討する」(外務省幹部)
としている。政府高官との会談を受け入れれば、対ロ関係を重視する政権のメッセージが明確になるが、米欧の反発を招く可能性もある。
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