暗殺者の名前がタイトルになってる有名長寿漫画より

戦時中、軍での上司Aと部下B、Bが民間から雇ってほぼ使いっ走り的なCがいた
Aはソ連の女スパイに引っかかって情報を流したあげくそれをネタに脅迫され
あげく自分もソ連のスパイにされて自分の部署以外の情報まで集めさせられた
当然BやCも密かにそれに加担させられたっつーか彼等が実際に情報を集めた

日本が負けそうになってきた時、Aは自分の身を守るためにBを軍部に売った
ソ連にそそのかされて情報流してたのはBです自分は無実ですってやつだ
Bは日本軍からシベリアに送られ抑留され、ソ連兵の暴力で片目を失明した
そして戦後苦労して帰国し北海道で冬の海に落ちたが遺体は見つかってない

Aは戦後に興した会社がうまく好景気に乗り大企業にする事ができた
高度経済成長期にCを見つけ、秘書として雇うとCはAにも忠実に仕えた
Cは自分の上司BがAに売られたと知らないらしく、Bを失った者同士として共感していた
オイルショックもバブルとその崩壊も二人で苦労を乗り越える主人Aと秘書C
やがてCはAのためなら命もかける長年の腹心となりAも実の家族のようにCに接した

1995年、今は政財界の大物になったAへ、Bから殺害予告が届く
Cは親愛なる旦那様AをBから守るため、逆に暗殺者にB暗殺を依頼したと言う
その頃、廃墟で片目を隠した老人がブツブツとAへの恨み辛みを独り言で呟いていた

戦後50年の式典で祝辞を述べるため壇上へ行こうとするAにCが囁く
……本当にBが生きているとでも思っているのか?
殺害予告を送ったのが本当はCだと察したAは恐怖の中で暗殺者の銃弾に倒れた

以下回想
CはBの出してくれる命令が全てだった、依存先のBを失った苦しみを何十年も抱えていた
戦時中のように戦後もまたBが自分に命令を出してくれるのを戦後もずっと待っていた
そこでBのように片目を封じたらBの霊が憑依してくれるのではないかと思った
「ああ聞こえる、Aを殺せAを殺せと命令 し て く れ る Bの声が!」
廃墟でほとんどBになりきりながらA暗殺を依頼するCを暗殺者は無表情で眺めた

妻子も持たずワンコ的に何十年もAと見せかけてBを想い続けたCの狂気がホモくさい