佐奈田家は私も聖域だった。
兄上と言次郎、姉上も含めて
うえだの山中を駆け回ったり
お菓子食べたりしてる幼い日々に
ほのぼの萌えしていた。

しかしある日兄上は
弟は人質、つまり
どっかの偉い人のお手つきになるかもという
現実的な危険に思い至る。
戦国の世の慣いとはいえすぐには割り切れず
無邪気なげんじろの寝顔を見ながら
声を殺して泣く兄であった(ナレーション)