だがしかし、戦後のアメリカ戦略爆撃調査団の調査では、都市への無差別爆撃は
戦争終結の為の交戦継続能力破壊にも士気の喪失にも大して貢献していない。
ドイツでも同じ。
日本の交戦継続能力を奪ったのは通商破壊による物資欠乏、士気を奪ったのは
食糧不足による飢え。
ドイツは日本より長期間に渡って激しい爆撃を受けたが、大陸国で物資も食料も
致命的には欠乏しなかったので、首都陥落まで戦った。
都市への無差別爆撃はむしろ敵愾心を煽る結果にしかなっていなかったという
悲しい調査結果は、しばらく秘密にされたという。