冬になると思い出す話をひとつ。長文なので読み飛ばしておk。
BLおkのヤクザ裏社会バトルサイトでのお話。(暈)

自Cはちょっと背は低いが鬼畜タチで、管理人Cから気に入られ、周りからも推薦され、
若頭という役職についた。が、その二か月後くらいに、新入りのCに恋をした。
相手Cは同じ組で寡黙で誠実、Lさんはまだ初心者っぽくて、かわいいなぁと思ったのが
最後、好きになってしまった。

それでも変わらず鬼畜全開で他の組へ襲撃もするわ監禁レイーポするわ、ファクミーも残らず
ゴチになってたんだが、自Cの一番の楽しみが、月一くらいで相手Cを呼び出しちゃ
飯をおごったり、他愛ない話をする時間へと変わった。

でも自Cは若頭。相手Cは新入り。立場の差は歴然だった。
同じくらいの階級でカップルになっているCたちもいたが、自Cはそうそう簡単にヒラの組員に
告白なんてできない。鬼畜で悪魔のように好戦的な若頭が、告白なんてがらじゃない。
それは相手Cも同じで、自分から若頭を呼び出す事もなく、寡黙ながら気遣いをしたり、
自Cにおはぎを持ってきてくれたりするだけだった。本当はおはぎがどんなエロールより
悶絶したけど、超こらえて「ありがとよ、ははっ」とだけ返した。

その頃には管理人Cの出番が減って、イベントも、メールでの連絡返信もなくなり、
「もうそろそろこのサイトも終わりかな」と思っていた。

これが最後かもしれないと思い、いつものように自室で相手Cと会った時、酔いの勢いで
「やらせろよ」とだけ言った。相手Cは普通に応じた。逆らえるわけない。自Cははじめて、
たった一度だけ、優しく抱いた。好きだ、のすの字も言えなかった。

相手Lさんには「は?鬼畜のくせに何やってんの?」とでも思われただろうか。
でも自Cは「若頭」じゃない、自C自身を好きになってもらいたかった。
告白すれば、若頭だもの、忠誠心のある相手Cは断るわけにはいかないとわかってた。
それでつきあったとしても、重荷になるだけだということがわかりきっていた。

そしてサイトは閉鎖。C持ち出し厳禁、L発言禁止だったため、自Cも相手Cも静かに
眠りにつくしかなかった。自Cが好きになったのは、優しく抱いたのは、相手Cひとりだけ。

おわり。ほろ苦い思い出でした。