愛する人に先立たれた男の悲哀
「7月の8日でした。信じられない一報を耳にし、とにかく一命をとりとめてほしい。
あなたにお目にかかりたい。同じ空間で同じ空気をともにしたい。その一心で現地に向かい、
そして、あなたならではの暖かな微笑みに、最後に接することができました」
「あの運命の日から、80日が経ってしまいました。あれからも朝は来て、日が暮れていきます。
やかましかった蝉は、いつの間にかなりを潜め、高い空には秋の雲がたなびくようになりました。
季節は歩みを進めます。あなたという人がいないのに、時は過ぎる。
無情でも過ぎていく事に、私は未だに許せないものを覚えます。」
「天は何故よりにもよって、このような悲劇を現実にし、
命を失ってはならない人から、生命を召し上げてしまったのか、悔しくてなりません」