長編二次小説での苗
AとBは原作では敵対しているが、それでも互いを認めていたり互いの境遇を思いやる描写もあった
そんな二人の長編二次小説があり、それをずっと楽しみに読んでいた
その二次小説では、いつしか互いが特別な存在となっていく過程や、敵対する苦しみなどが丁寧に書かれていた
しかし、原作の連載後半でBがAの大切な身内Cをコロし、最終的にはAもBも戦いの中で命を落としてしまう
そしてそんな中、二次小説が更新された
Cを失い嘆き、Bへの恨みを募らせていくAの前に突然現れ、自分をコロせと言い出したB
激怒したAは、怒りのままにBに剣を向ける
「何故Cをコロした」と問いかけたAに対して、息も絶え絶えにBが告げたのは
「CはずっとAを愛していた
Aを自分のものにするために、Cは俺をコロそうとし、Aの大切な主君や同士たちをも亡きものにしようとした
そんな卑怯な者を、俺は許せなかった
しかし、それでもAにとって大切なCをコロしたのは俺の罪
この命をもってつぐなうべきだが、せめてAの手でコロしてほしかった」
という内容
Aは「そんなCなんかのためにお前が命を捨てる必要はない」と号泣
重症のBを抱えて医者のもとへと走り、Bは一命をとりとめて
最終的にはBはすべてを捨ててAとともにAの主君に仕えることとなっていた

Bが己の主君を捨ててAの主君に仕えることなど絶対にあり得ない(もちろんAがAの主君を捨てることもあり得ない)
そりゃあ原作の最期はショックだったから二次でも救いがほしい気持ちはわかるが
主君を捨てるBなんてそれはもはやBではないし、何よりCの扱いひどすぎた