青空文庫で用例検索してみたら一件だけあった

自由画稿/寺田寅彦
https://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2504_9355.html

目に煙がはいったときや、わさびのきき過ぎたすしを食ったときにこぼす涙などは上記のものとは少し趣を異にするようである。
それからまた、胃の洗滌をすると言って長いゴム管を咽喉から無理に押し込まれたとき、鼻汁といっしょにたわいなくこぼれる涙に至っては真に沙汰の限りである。
 しかしこんな純生理的な涙でも、また悲しくて出る涙でも、あれが出ないと、何かしらひどくいけない悪効果がわれわれのからだの全機構のどこかに現われる恐れがある、
それをあのように涙をこぼすことによって救助し緩和するような仕掛けになっているのではないかという疑いが起こる。