ヤマザキマリの「世界を食べる」
牛乳を欲する人欲しない人
https://www.fnsugar.co.jp/essay/yamazaki/37
>イタリアで友人たちとそんな話をしているところへ夫が
>「そういうことなら、牛乳もヨーロッパのより日本の方が抜群に美味しいね」と口を挟んできたことがあった。
>私は夫を振り返り、驚いたように「牛乳?」と問いただした。
>夫いわく、世界の様々な地域を転々とするたびいつも気になるのは牛乳の味だという。
>牛乳の味がまずいと、その国でうまく生活していけるかどうかの士気が、
>わずかながらに萎縮する場合もあるのだそうだ。
>実際、夫は日本に来るたびに頻繁に牛乳を購入しては、
>そのまま飲むだけではなくシリアルにかけたりコーヒーに入れたりして、1日にかなりの量を摂取する。

南イタリアは牛乳製品をほとんど使わないし、牛乳自体飲まないらしい。
あってもロングライフ牛乳で不味い。
殺菌温度は日本も他も135度なんだけど、殺菌時間が日本は2秒間で、欧米は5秒間。
そのせいで、欧州では牛乳は常温で半年ぐらい保存が可能なのが普通。
日本は殺菌時間が短いので冷蔵でも1週間ちょっとしかもたない。
アメリカは水で薄めたスキムミルクみたいな味。しかもローファットが普通。

南極料理人って映画の原作の面白南極料理人で、主人公の料理人が
南極にロングライフ牛乳を持っていくことになったけど
6カ月もたつとドロドロになって飲めたものではなく、かといってフレッシュミルクが無いと機嫌をそこねる隊員もいて
思案をしていたんだけど、北海道に住んでいた経験から思い切って全部冷凍して南極に持ち込んだらしい。
冷凍したものは6カ月たっても解凍すればフレッシュミルクになったとか。