私の萎え
攻めが亡くなり、食事や睡眠がとれなくなった受け
仕事も在宅に変え日常の買い物も宅配頼りで外出もほとんどしない
もうあれから二年たったんだ、受けがそんな状態では攻めが安心できないよと友人(A)は心配する
Aは攻めの従兄弟で海外からの留学生
攻めも外国人で仕事で訪日したのを切っ掛けに、Aを通して二人は知り合ったらしい
泣き暮らす受けの前に亡くなった筈の攻めが現れ、驚く受けに触れる
触れた手は暖かく感触もしっかりあって幽霊とは思えない
茫然としている受けに攻めは愛を囁き、痩せた身体を案じ、詫びを言い、他に恋人ができたかと尋ねる
ずっとはいられない。傍にいられるのは十日だけで戻らなければいけないと言う攻め
受けはそれでもいい。いっそ自分も連れていって欲しい
と感動的な話だったんだけど、攻めは死んでなくって外国人しかも男である受けとの結婚(攻めの国では同性婚を認められている)を攻め両親達に反対され勘当
名門な家の跡取りだった攻めは死んだことにされ会社も止めて独立
自分の力で受けを迎えにいけるようにと起業し必死に働いていた
携帯もPCも家を追い出された際に取り上げられたために連絡方法がなかったから
ここまでだったら、まだいい。最大の苗は
Aは攻めが生きていることを知っていて、攻めからの“しばらく会えないが迎えに行く”という伝言を伝え忘れてたこと
けろっと、あれ言わなかった?とかいうAに殺意がわいた