十数年の時を超えて再び目にした彼の姿は、青年の頃と変わらず若く美しいままだった。陽の光を浴びて輝く黒髪。細長く艶やかな肢体。
私の心はたちまち、徹也と初めて出会ったあの日に引き戻された。頼りなげな母の隣で、静かな、それでいて強い視線をまっすぐこちらに向ける一人の青年。
あの日から私の、何重にも嘘をついて生きる日々が始まったのだ。