ボクの秘密


中学生時代のこと。子犬がちょっと育ったようなのを、友達からもらった。
飼うつもりはない。
ワンワンうるさいので、憎たらしくなった。
山に持って行った。右手にシャベルを持参してだ。
出来るだけ深い穴を掘り、犬を穴の底に落とした。
コカ・コーラの缶を切り、コーラを注いだ。
シュワーと音がした。
犬はやたらと吠えている。
シャベルで土をかけ、穴を埋めた。

別の子犬。もらってきて、ひと気のない野原へ向かった。そこには沼がある。工事によって出来た人工の沼だ。
かなり深そうだ。
土手から、犬を、沼に投げ込んだ。すぐに沈まず、しばらく浮いている。

銀玉鉄砲を持参していた。
玉は満杯に込められている。
銀玉鉄砲で撃った。
爆竹も持っていた。火をつけて、投げ込んだ。
キナ臭い香りが漂う。
犬は、沈んだ。