>>765
柴田錬三郎に「大バカだよ君は」と言われて
大笑いされた作家がいるんだよ。

作風も奇想天外なら、生き方も奇想天外な筒井康隆なんだ。

筒井が風呂に入っていた時に起きた事件なんだけどね、
「そろそろ出ようかな」と思って
浴槽に入ったまま栓を抜いたんだ。

そしたらあろうことか、陰嚢が吸いこみ口に吸い込まれてしまって
抜けなくなっちゃったんだよ。

しかも、睾丸が2つとも吸い込まれちゃったもんだから
力任せに立ち上がろうとしても全く抜けずに
気絶しかかったんだってさ。

幸い家族が気づいて救急車を呼んで
難を逃れたらしいんだけど、
危うく無能っていうか不能になるところだったよね。

でね、この体験をもとに書いた小説が
「陰悩録」という傑作なんだよ。

やはり大作家は、バカみたいな経験もたくさんするけど
それのお陰で傑作を生み出すんだよね。