夢だ、なんだって言って
幸せがなにかもわからないフリして
強がって、強がって、
誰にも涙も見せないで、
泣きたくても泣けなくて、
甘えたくても甘えられなくて、
そうやって誤魔化して、頑張って
いったい、なにが残るのだろう
いつになれば、解放されるのだろう

昔、厨房で働いていて辛かったとき
もうひとりで立てなくなって
これ以上、歩けなくなったとき
そっと肩を貸してくれたひとがいた

そのひとの背中でずっと泣いた
背負ったものを全部下ろしたかった
あのときの涙は嘘じゃなかった

結局、強がっても、なにも残らない

厨房の仕事だけ頑張って、失恋して
仕事を辞めて、東京を去ったんだ
ずっと頑張って、頑張りすぎて
誰にも寄り掛かれなかった
もうひとりこれ以上、歩けないって

田舎で保育士にでもなろうと思って
田舎に移ったら頭おかしくなって
解離性障害だって言われて
精神病院に入院したのが一昨年

だからね、また、絶対に
辛いって思う日はくると思うんだ

強がっても、男じゃないから
どこかで精神的にツマる日がくる

だから、厨房仕事は女に向かない
その本当の意味もわかってる

本当は、すごく弱い、脆い
強がりすぎて、素直になれない
だから、幸せになれないんだろね