大学受験を勧める母親の勧めで
18歳で予備校に通ったんだけど

英単語をターゲットの1つ目から
1日100個ぐらい覚えさせられた

無論、覚えられるはずがなかった

古文の授業では居残りをさせられ
活用形がちんぷんかんぷんだった

現役生と肩を並べられるわけがない
あたしは泣きながら帰ってきた

母親は大学というものを崇拝して
昔から受験案内を買ってきては

やれ、どこの中学に進学するか
やれ、どこの高校に進学するか

浦和明の星高校にいきなさい
お茶の水女子大学にいきなさい

あたしは明治学院大学ぐらい
受かったらいいのか、ぐらいだった

無論、受かるわけもなかったのだが

親は製菓学校の入学資金なんて
さらさら出してくれる気もなかった

そんなお金、どこにもなかった
融資さえ受けられないのだと知った

近くのケーキ屋でバイトをした
たった1日だけで疲れて終わった

あの日に戻れたのならば
どれだけ必死でやっただろうか

人生を悔やむこともなかっただろう