麻倉憂は、過去の人。否。

AV作品は普通、過去に製作されて現在見る。

なので、誰もが時間の流れを一方向に考えたがる。

しかし、あらゆる麻倉憂作品の中には、未来から循環的に逆行して届くメッセージが含まれている。

端的に、初めて見た作品であれば、それが10年前の作品であろうと、その作品が未来から少しずつ届いてくるし、何百回、何千回見た作品でも、未来からの時間の流れは必ず含有されている。

その時間感覚に気が付く事は、知的な事ではない。
計算式は要らない。
ある日突然少年がオナニーを覚えるのに似ていて、ふと気が付くと、エロDVD屋の中で掴んでしまう可能性がある。

ノスタルジー一辺倒も大いに結構だが、あれは元々鬱病の変種だし、冷笑家やニヒリストになってしまう危険と紙一重だ。

常にフレッシュでいること。それが福音の第一番だ。

フレッシュでいる限り、人間は自滅しない。

あらゆるすべての皆さん、
『今年の麻倉憂』はどうですか?
何らかのフレッシュさを何らかの作品から感じた?

つまり、答えはこうだ。
あなたが、「ああ…懐かしいな。」と思って、うっとり麻倉憂作品を見ている瞬間、あなたは、過去から流れている時間だけを生きているのではない。
初めて見る作品と、何千回も見た作品には、未来からの同じ時間が流れている。

『麻倉憂』という季節は、神々が我々にそのことを
教えるために作った季節なんだ。