俺の実家は部落、と言っても差別とかの部落じゃなく、集落のニュアンスが強い土地…のまあそれなりにでかい家…の分家
分家と言っても分家の中じゃ多分一番デカい
古臭い家で未だにシキタリやイイナヅケというシステムがある
そして嫁は本家長男と結婚するはずだった

本家長男は40のオッサン
俺は高校卒業したてでまだ大学生活に慣れていないほどのガキ
嫁は20で高校卒業後ずっと自分の実家で花嫁修行を続けてた箱入り娘
本家長男が退院次第結婚となるはずだった
しかし本家長男はそのまま死んじまった
んで本家分家あわせたジジババどもの話し合いによりちょうど空いてた俺に嫁が
かくして奥手同士の困った夫婦が完成
何の準備もしてない一人暮らしのアパートに嫁さんが転がりこんできた
まるでままごとみたいな夫婦生活
互いを受け入れるまでかなりの時間がかかった
初体験まで半年かかった

今では互いを信頼したいい夫婦になれていると思っている