去年1年間くらい、妻はお見合いパーティのサクラのバイトしてたんだ。
もちろんカップルにはならないんだけど、俺スケベ心から会場の出口によく迎えに行ってたんだわ。
あるとき薄暗い中、会場の出口付近で待っていると、妻が男に声をかけられているのが見えた。
30代半ばくらいの男で、身なりがチャラくどう見てもヤリ目。
胸の大きい妻の体が目当てに違いなかった。
困った妻は俺を探すようにあたりをチラチラ見ながら、男の誘いを断っているようだったが、
まさか自分がサクラとは言えない妻は、結局ヤリ目の誘いを断り切れず居酒屋へと連れ込まれてしまった。
よく見ると隣にはホテルがある。これセックスされるんじゃね?
めっちゃドキドキしてた俺は、今度は居酒屋の外で待ってたところ、3時間位して泥酔した母を背負ったヤリ目が出てきた。
案の定ホテルに向かってる。絶対ヤられる。
ふと妻のバッグから荷物がガシャっと落ちた。
チッと舌打ちする男を見て思わず声をかけた。
「随分酔われてるようですけど大丈夫ですか?」
「妻が酔いつぶれちまって、まあそこのホテルで少し休んでいくんで、悪いけど妻の荷物を持ってもらえません?」
「あ、はい」
俺はヤリ目に言われた通り、妻の荷物を持ちホテルまで持ってやると、ヤリ目はお礼も言わず中へと消えていった。
もちろん今度はホテルの前で待ったのだが、その日ヤリ目と妻がホテルから出てくることはなかった。