女性のオーガズムの鍵は「2.5cm」の解剖学だった
身体構造による個人差
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映画やテレビとは異なり、ほとんどの女性は性交時に挿入だけでオーガズムを得ることができない。
その原因は単純な生体構造の違いにあることが、新たなレビューにより示された。
女性が性交時にオーガズムを得られるかどうかは、生まれる前からの身体の発達に左右されるという。
母親の胎内で、胎児の陰核(クリトリス)は徐々に膣口から離れて上へ移動していくが、
このとき陰核の位置が高くなりすぎた女性は、通常の性交でオーガズムに達するのが難しいと、
今回の知見をレビューした米国産科婦人科学会(ACOG)のMaureen Whelihan氏は説明している。

研究によると、陰核と尿道口の距離が「2.5cm」であることが重要なのだという。
この距離により、性交時に他の刺激を追加せずにオーガズムを得られるかを予測でき、
3cm以上になると難しい可能性が高くなる。
ペニスのサイズ、パートナーの技能、欲求の強さなどの因子もある程度は影響するが、
この身体構造における距離が強い予測因子となるようだと、
米インディアナ大学キンゼイ研究所のElisabeth Lloyd氏(今回の研究には関与していない)は話す。
同氏によれば、胎内で多量の男性ホルモンに曝露するほど、陰核の移動距離は大きくなるという。
女性の70〜90%は挿入だけでオーガズムに達することができず、
膣によるオーガズムの経験を報告している人の9割は、女性が上になる体位をとる必要があったという。
Whelihan氏の診察を受けた女性の10人中9人はこれまでにオーガズムを経験しているが、
ほとんどの人はそのために陰核を直接刺激する必要があった。
膣内に存在する性感帯とされるGスポットについては、大部分の専門家はその存在を信じておらず、
「もしあるとしても、少数の女性のみだと考えられている」とWhelihan氏はいう。
女性のオーガズムを求めるカップルは、陰核への摩擦が得られるように女性が上になる体位を用いるか、
指などで陰核を刺激できる姿勢をとるとよい。身体構造は変えられなくても、できることはたくさんあると同氏は助言している。
ただし、健康的で快適な性生活には、必ずしも女性のオーガズムが必要とは限らないと、Lloyd氏は付け加えている。
今回のレビューは米インディアナ大学医学大学院のLeslie Hoffman氏が実施したもので、
「Clinical Anatomy」オンライン版に4月4日掲載された。