>>62
「ちょっと聞いてくれよ。興味深い夢を見たんだ」
「どんな夢だい?」
「今から210年後に何かが始まる夢だよ」
「何かって何が始まるんだよ」
「それはわからないよ。210年後なんだから」
「何やねんそれ」
「とにかく何か大きな出来事があるんだよ」
「ざっくり過ぎないかそれ」
「でもなんか楽しみじゃね?」
「まあな。村一番の預言者たるお前が見た夢なんだから何かあるのかもな」
「このことは子孫代々伝えていこう」

…そして210年が経って

「言い伝えによると今年何か起きるっていうけど何も無いよな」
「もう12月だよ」
「このまま年が終わっちゃうとうちの預言者の家系の沽券に関わるんですけど」
「何か珍しいことでも起きてくれないとマズイよね」

そしていよいよ押し迫った頃…

「おおーい!隣の村で馬小屋で赤ちゃんが産まれたってよー」
「あ、じゃあこれでいいか」

みたいな妄想をしてしまった