すっかりお腹が空いちゃいました。そうですね。いただきましょうか。
(長いウィッグの先を咥えてしまわないようにと指先で髪を除けながら、)
(パスタを器用にくるくるとフォークに巻きつけて口に運ぶ)
(…彼を前に食事をするのに緊張してしまっているのか、あまり味もわからないけど)
ピザですか。ありがとうございます…それじゃあ遠慮なく…えっ、あ、あーん…ですか…?
いくらなんでもそれは、ちょっと、恥ずかしいです…けど。
(勧められるままに切り分けられたピザに手を伸ばそうとしたその時に、)
(「2本のストローのジュース」以上にカップルムードが濃すぎるその提案を聞かされると、)
(少しだけ戸惑ったような表情になり、でも好奇心には抗えず、)
(周囲の視線を気にしながら、彼に向けて小さな口をあん…と開く)
(パスタを食べた唇はオイルでツヤツヤと光り、その顔も恥じらいを含んでほんのりと赤く染まっていて)
【もう12時になってしまいますね】
【こう甘いデート展開になるとは、ある意味では意外な展開ですが】