(人の姿のほとんど見えない放課後の図書室)
(たまたま立ち寄っただけのナツルの姿を視界に捉え背後から迫る男の影があった)
よお、瀬能
こんな所で学園の人気者に出会えるとは嬉しいな
(音もなく真後ろに立った男が、ナツルの肩に手を置く)
(振り返ったナツルの顔を見るのと同時に、男は手に力を込めて強引に肩を引き寄せた)
(笑顔を貼り付けた男の顔とナツルの顔が近づき、吐息が吹き掛かりそうになる)
前からお前に興味があってな、ちょっと付き合えよ
(反対の肩にも手を置きながら更に顔を寄せ、男はナツルの唇を奪おうとした)