ごきげんよう、乃梨子。
(以前のような張り詰めたものもなく笑みをもらす乃梨子を見て安らぎを覚えつつ)
お姉さまはとても博学な人だから乃梨子も話してて楽しいでしょう。
甘えられるのも今のうちだけだから、しっかり甘えておきなさい。
(二人が仲良く談笑する姿が心の底から嬉しいのかやや弾むような声音で伝える)
私は……そうね、予定はあるわ。
(机に鞄を置きつつ、乃梨子のタイを細い指先で整えながら)
……乃梨子とおでかけする予定。事後報告になってしまうけれど。
(いいでしょう、と尋ねるようであり、うむも言わせぬような雰囲気で)
【ええとね。あれから私考えたのだけど……】
【やっぱり私は雑談要員としての立場に落ち着こうかと思うの】
【もともと主演に収まるつもりが無かったのにいつの間にか目的が入れ替わっちゃったみたいだから】
【乃梨子とお話するのも楽しいし、ロールも楽しかった。出来れば続きもやってみたいけど】
【いまは少しだけ時間をもらっていいかしら。気持ちの整理をしたいところもあるの】
【本当に不出来な姉で申し訳ないんだけど、私なりに悩んだ結果なの。謝るしかないわね】