>>13
お出でにならなければこちらからという選択もありますが、
ここはやはり山百合会らしくここでお迎えいたしましょう。
天よ、我に七難八苦を与えたまへ。
(こういう軽快なかけあいを幾度しただろう。本当に楽しい。いつまでもこうしていたいほどに)
恐ろしいお方です先代黄薔薇様。私には恐怖の罠にしか見えない歳月経たお弁当箱もあの方には宝箱に見えているに違いないです。
(そう、好奇心というか退屈を紛らわせてくれるお宝なのかも知れない)
にゃむにゃむ……あの時は思いっきり尻尾を立てて唸ってましたから止められていたら引っかいていたかもです。
(頭の上に感じる先代様の掌が気持ちいい)

…………せ、先代様………っううっ…ちょ、ちょっとはびっくりするとか声をあげるとかしてくださってもいいじゃないですかぁ。
なんていう耐性の高さ…っ
(驚かせてやるつもりが驚いたのは自分自身。落ち着き払って応じられ、しかも自分の唇の味まで堂々と)
(顔を真っ赤にして瞳を白黒させて胸の奥までドギマギさせて、それが悔しくて少し頬を膨らませて見せた。子供っぽいと自分でも思うけど)
…………っ
(そして先代様とお姉さまの、少し大胆な…深いキスを間近で見て…息を呑んだ)
(ほんのりと紅潮した唇を震わせて…もう鼓動が止まらなくて)

>>14
今こうしてできてるじゃない。それでいいと思うんだ。
志摩子さん。そしてこうして繋がってる。
……志摩子さんも先代様も感じとれるんだ。ふふ、それに私が先に先代様に甘えちゃったからさ。
うまくできないなら真似してみてもいいんじゃない?
(お姉さまの唇が顔に触れていく―――時折お姉さまの頬、鼻先におずおずとしたキスを返し)
(指と指と想いと想いとを絡め合わせて共有して)

…んっ………聞きたいんだ?
言ってくれる?私にも…………ん…ぁ…ん…
(唇と唇が触れ合う。さっきとは少し違う味がする)
(お姉さまと先代様の入り混じった味なのかなぁ…なんてぼんやりした頭で考えてしまい)
(少し大胆な口付けに心が熱くなり唇同士を強く触れ合わせて…そして一度口を離すと耳元で優しくささやいた。)
好きだよ…志摩子さん