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乃梨子ちゃんを甘えさせたい、そんな気持ちもあって
遠慮がちなら…ちょっとだけ妬いてしまいそう。
まぁ、たしかに甘えてくれているから嫉妬の虫は引っ込むわ。
(腕から乃梨子を解放し、穏やかな表情で見守り――ロザリオを渡すところを見守るきぶんね、と小さく笑う)
心地よい関係だったからこそ、大切な時間なのだとしたら
もっと、などという私は贅沢ものよ。
(髪を掬い、指に絡め、別の指かそれを愛撫すように撫でて)
先代――お姉さまの言いつけを守ったからでもあり、
私が臆病だったからでもあるわ…ふふっ、せっかく孫の前で
なにがあっても変わらないカッコイイお祖母さまをしていたのに、臆病なのがばれちゃった。
(椅子をひき、乃梨子ちゃんを抱きしめた志摩子から僅かに距離を置く)