>>556
また狙われてる……くそっ!
(お陰で狙撃手の居場所まで直進的に迫れない)
(岩山の手前の盛り土の間で場所を変えていく動きからして、あらかじめ狙撃か監視用に用意してあったのだろう)
(普通なら移動後の狙いに時間がかかるところを即座に狙って撃ってきた)
危ないなっ……! でも、これで戦力が判った。
(再び足元の雪が舞う正確な射撃にはゾッとするが、相手は単体からの攻撃しかして来ない)

そしてここまで迫れば……あっ、逃げた?!
(惜しくも、敵は武器を投げ出して岩山へ向かって後退を始める)
(今さら掩体を破壊した所で意味はなくなり、敵の後姿も腕を伸ばす距離の範囲外だ)
少なくとも、これで攻撃される心配はなくなったが……
(腕の射出をあきらめ、一見、退路がないように見える岩山まで敵を追いかけてみる事にする)
(相手を仕留めるだけでも初見の魔物としては新手の情報になるし)
―― 首尾よく捕えることが出来れば、もっと色々なことがわかる……!
(ここに来て急に寒い所へ入ってしまっただけに、
 もしここに縄張りを持つ相手なら、この雪原を攻略できるヒントも得られるかもしれない)

それにしても、そっちは岩じゃないか。
一体どうやって逃げ……むっ?!
(逃げる相手が小柄な動物のようだという事を、もっと意識しとくべきだった)
(岩山の麓辺りで追い縋ったと思ったら、そこに腰くらいまでの無数の穴が開いていたのを見つけたのだ)
あそこに逃げ込まれたら面倒だ……よし!
(至近距離だから狙いは要らない、逃げる相手の後姿へ腕を向けてバシュッ!と腕を飛ばすと……)
(一番掴みやすい所と言えば必然なのかもしれないが、相手の尻尾らしき所をレグの腕はむんずと掴めた)
捕まえたっ!!


【問題ないと思う。 ところでナナチの歩く時はともかく、逃げるのは四足だよな?】
【ボ卿を倒した直後に、可愛い四足跳びでレグに駆け寄るシーンがあったので……】
【その逃げ方なら僕が後ろかに掴めば、大抵尻尾になると思ってのことだ。】