>>38
(コクコクと、喉を鳴らしながら飲み干していく姿)
(美味しそうに顔をほころばせながら、濡れた愛らしい唇から離したドリンクの飲み口も同じく濡れて……)
(零れたドリンクが汗と混ざりながら口元を伝って流れ落ちる。その姿が、異性の目を引き付け、劣情を掻き立たせるだなんて、彼女は知りもしない。今は、まだ)
(陽射しを浴びた髪の毛が煌いて。カメラの中で、汗に濡れて透けたウェアと並んで、カメラの中に『輝き』として記録されていく)

そうそう、コレを見てくれる人達に、この活動が楽しいモノだって、一緒に参加したくなるモノだってアピールしないとね?
でも、桃子ちゃんなら何も演技とか指導とかしなくても、ありのままの姿でいて、振る舞ってくれれば、いい映像がとれると思うよ?
(そうアドバイスとも感想ともつかぬコメントを送りながら、カメラ越しに桃子の姿を記録していき……そこに隠された意図を、少しずつ滲ませていく)

一年生ね。テニスは、経験は長いのかな? 結構動けてたように思うけど、桃子ちゃんみたいに楽しくプレイ出来るまではどのくらい……?
ああ、そうそう、男女分け隔てなくアピールしてかないとね……テニスをしてると、身体を動かしてると、やっぱりスタイルなんかも維持出来たり、良くなったりするのかな?
桃子ちゃんはちなみにぃ、スリーサイズはどんな感じ? 可愛いスタイル維持の秘訣はやっぱり激しく運動したりすることなのかな?
(もっともらしい理屈を、でもちょっとだけギリギリすぎない? と疑問に触れそうな質問を投げかけ)

えー、ちなみに当部活では男女混合です! なのでカップルでの参加も大歓迎です! というか一人でも多くの部員が欲しいので彼氏彼女も誘って是非きてください!
実例? いますいます、多分! えっ、俺? いやあ、あはは……桃子ちゃん、桃子ちゃんは?
(三枚目っぽい声で桃子チャンのプライベートにも触れてきて)

……おー、へー
(小さく、桃子ちゃんにも、カメラのマイクにも聞こえないくらい小さくつぶやいた声は、乾いて平坦で)

ああ、頑張って撮影してるよ、『先輩』さん。
(その言葉は、ここにいない相手に向かってつぶやかれた声は、後から思えば、先輩への宣告であったのだが、今の桃子ちゃんには知る由もない……)

んー、今の時点でもいい感じなんだけど、少しばかりまだ硬さがあるっぽいねえ。
というわけで、ここで新たに新兵器を投入したいと思います。
(カメラから離れ、バッグの中からナニカを取り出す)
(テニスラケットほど大きくはなく、でも似たような棒状のその物体。長い持ち手の先に、丸っこいゴムっぽい部品が別パーツとしてくっついているソレは……)

はい、当テニス部の備品であるマッサージ器! こいつをね、テニス後の身体に当ててスイッチを入れたらあら不思議!
どんなに疲労で凝り固まったりしてる筋肉もほぐれて、どんなにヘトヘトでバテてグロッキーになってる奴でも跳ね起きて元気になる夢の道具!
(間違ってはないけど正確でもない表現片手に桃子ちゃんのそばへ、つまりカメラの撮影範囲の中に入り込んで)

そんじゃ、当部活の一員である桃子ちゃんに実地で「こんな風にうちでは部員にマッサージしてますよー」と見せてもらいましょう!
福利厚生完備は今どきの当たり前だからね!
(有無を言わさぬ言葉。勿論実際はテニス部員ではない桃子ちゃんがそんなのを受けた事がある筈もない、のだが)
(今は部員という設定なので、ここは耐えてみせねば撮影にはならない……)
(カチッとスイッチが入ると、桃子ちゃんの見ている前で微細なバイブレーション音とともに、マッサージ器の先端パーツが小さく震え出す)
(ゆっくり、近づけられてきたソレが、まずは小手調べとばかりに、肌に張り付いた白いウェアの上から、桃子ちゃんの肩にそっと触れてきて……ブブッ、ヴヴヴ……)

【彼氏持ちの女の子にこんな事しちゃえるだなんて夢みたいだよー、フッフッフ。イェーイ彼氏くん見てるー? をやれるなんて
【よろしくね、桃子ちゃんっ】