>>28
(男は操られるままに歩み寄って、口内に侵入してきた肇の舌に、自らのそれを絡めて楽しんだ)
(間近で涙を流しながらも、執拗に舌を動かしてくる彼女の姿に、背徳的な喜びを覚えているようで)
(その体を抱いて、強く唇を吸い執拗に唇を犯し尽くしていく)
(肇を操る蟲も、それに応えるように肉体を操り、身を擦り寄せさせ、唇を吸い返させて)
(それによって得られる互換のすべてを、未だはっきりと意識を残す肇に伝えていって)

(そうして、舌を絡めあっている最中に、肇の脳裏に、彼女のものではない、強い喜びの意思が響く)
(彼女の体に寄生した蟲の支配がが、脳にまで及び始めたために伝わってしまったものだ)
(人ならざる蟲が主人と触れ合っていることで感じている、無機質で非常に強いそれが)
(徐々に肇の精神を塗りつぶしていくの感覚を、はっきりと伝えてしまい)

…ここまでかな。美味しかったよ、肇さんの唇。
ずっとこうしたかったんだよなあ。
(次第に男の下腹部が膨らみ、肇の太ももに当たった時に)
(肇の体を操っていた蟲は、絡めていた舌をひかせ、一歩だけ身を引かせて唇を離させる)
(つう、と唾液が糸を引いて垂れ落ちる)

ああ、さっき意味が分からない、言ってましたよね。これならわかるんじゃないですか?
(肇の纏っている衣装の表面が、一瞬だけ生き物のように蠢き、質感が変わったように見える)
(すぐに元も戻ったが…それが意味するところは一つ、この衣装は、いや衣装を模したナニカは生きている)
だから、さっき聞いたでしょう。久しぶりの衣装はどうでした、って。
それが、俺のペットなんですよ。

さて、それじゃ次はこっちの世話をしてもらおうかな?
ほら、『さっき太ももに当たってたものに触れて、さすって』
『ジッパーを下ろして、中のものを取り出して……扱いて、舐めて』
(命令を重ねて、今度は男のそれの世話をさせようとする)