>>96
(レッスンは続く。間休憩等一切なく。)
(呼気が荒れる。時折罵声も飛ぶ。しかし休む暇もなく、身体は機械的に動いていく)
(どれだけ激しく動いても汗は一滴として零れない。)
(身体に疲労が蓄積されていく。響子がいくらアイドルになって鍛えてきたからと言っても)
(完全にオーバーワークだ。しかし、それ以上にトレーナーの指示に従うのが心地よい)
(もっと従ってこの感覚に身を委ねたい。そう思ってしまう)
(激しい運動で脳内に酸素がいきわたらなくなる中で、意識が朦朧とする中でそれでも身体は激しく動く)
(優子も同じようで二人の動きはシンクロしながらどんどん動きを激しくしていく)

「よーし、もういいぞ、今日はここまで」

(この声が聞こえると同時に、響子はその場で膝から前のめりに倒れこんでしまう)
はぁ!!!!はぁ!!!!はぁ!!!!
うっ……優子、さん……も、もう…身体が動き、ません……
(全身に極度の疲労が襲い掛かる。指一つ動かすだけでやっとといった具合だ)
(それでもトレーナーの指示に、命令に従う事が気持ちよかった。)
(指示通りに動くのは当然であり、気づけば恥ずかしいと思っていたインナーを着ている事が)
(逆にごく自然で、そしてアイドルなのだから衣装を着用するのは当然である。という認識が頭の中に出来上がっていた…)

優子さん…私、トレーナーさんの指示通りに動くの、大変だったけど凄く気持ちよかったんです。
気づけば身体が条件反射の様に動いて。動かすたびに頭がふわふわして、身体もインナーと一体化するっていうか…。
上手く表現できませんけど、恥ずかしいって気持ちがなくなってきて…気持ちよくて…今でもこのインナーをずっと着ていたいって思ってて…
ふふふ、不思議ですね…。