据え膳喰わぬは男の恥。けれど、関わり合いになって面倒ごとに巻き込まれるのも避けたい。
暖簾から丸出しの、形の良いヒップを偶然且つ幸運にも目の当たりにした背広姿のサラリーマンは、少しの逡巡の後。
ジーッカシャッ!
その絶景を、スマホのカメラで撮影することにした。
ついでにちょっとだけ、ちょっとだけと言い訳しながら、手を伸ばして触れてみる。
こんな場所で丸出しにしているんだ、これくらいされるのは覚悟の上のハズ――などと根拠もない言い訳を並べつつ。
肌の張りを確かめるように揉んだり、押したり、こね回したり。
いつの間にか夢中になりかけていたことに気付き、慌てて手を離すと、彼は何食わぬ顔でその場から離れた。
――一部始終をしっかりカメラに収め、最後の一押しとばかりに成人向けコーナー方面へ、この美味しそうなお尻を押し込んでやってから。
(……やっぱ新作の尻フェチモノで今日は抜くか)
29歳独身サラリーマンは、今夜のオカズのメニューに若干の修正を加えることを決めつつ、その場を後にしたのだった。
尻の感触を手のひらに焼き付けた、その相手である痴女がこれからどんな目に遭うかなんて、想像もつかないまま。
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