>>27
突然で、あまりにも現実離れした出来事を前にして、店内の男たちはどうしたらいいのか分からない様子。
興味津々ではあるけれど、下手に近づけば思わぬ厄介ごとに巻き込まれてしまうのではないかという危機感の方が、やはり勝ってしまうのか。
手を伸ばせば簡単に掴める距離、押し倒そうと思えば容易く逃げ場を封じられる状況であっても「見る」以上のことは中々できないものである。
だというのに、痴女の方から近づいてくるものだから、男たちは皆、狭い通路の棚や壁へ身を寄せて避けるしかない。
当然、痴女の方は触れられたりそれ以上のことをされたくて来るのだから、避けきれる道理は無く――

すりっ  むにゅっ

太腿や尻がズボンに擦れたり、脇腹や腕がお互いに触れ合ったり。
中には避けられないのならばと、事故を装って未来の体の中でもとりわけ魅力的な部位、つまり乳房を触ったりする輩もいた。
ズボンの前で張り詰めたテントを、未来の下腹部へと押し付けてくるような大胆な男もいた。

だが、みんなそれで終わり。
それ以上に及ぼうという程の、危ない橋を渡ろうという者はいそうにない。
皆、美人局などのトラブルを恐れているのだ。
彼女がそれを望むなら、もっと大胆な行為が必要かもしれない。
丁度、その時。
おあつらえ向きに、アダルトグッズの並ぶコーナーに未来の脚は差し掛かろうとしていた。
ローター、バイブ、ローションにオナホール。未来には見覚えのある品ばかりだ。
マニアックなものでは首輪やリードなんかもある。

全裸を晒して練り歩く痴女の行く先を確かめた男たちの目は「これからどうするんだ」という困惑と期待の入り混じった色を帯びて、未来の肌を遠巻きに見つめていた。

【ちょっと周りの反応を書いてみたよ】