「困るなぁお姉さん、こんなとこで男漁りされてもさぁ……お客さんたちがその気になっちゃったら、うちの品物が売れなくなっちゃうじゃん」
店内に渦巻く欲望の熱量が、いよいよ後戻りできないところにまで達しようかという寸前で、店員の男が未来へと声を掛けた。
そして、ずかずかと彼女の前まで進むと、些か乱暴な手つきで濡れそぼった股間へと指を沈める。
ぐちゅり、と音を立てて飲み込まれた3本の指は、未来の膣内を一見無造作に、けれど巧みな動きでかき混ぜ、そして次の瞬間には引き抜かれる。
一瞬遅れて、お金の入ったプラスチックのカプセルが床に落ちた。
「うちの店はさぁ、基本的にはオカズ販売がメインなの。夜のオカズ、分かる?
お姉さんみたいなのはさ、画面の向こうの存在でないと困るワケよ。
女優さんたちが演じてくれるフィクション、大人のファンタジーって奴。
なのにこんな風に出てこられちゃ、しかも物欲しそうな目で男を誘ってさぁ、営業妨害じゃん。警察に通報しちゃおっか?」
痴女の体液で濡れた指を、当然のようにその痴女の乳房へと何度も擦り付けて拭いながら、店員は尚も続ける。
ここまで来てお預けなのか、と無念そうな顔をした客へ向けて目配せを一つ送り、なだめてから――
「――まあ、でも、俺も鬼じゃないよ」
擦り付けられていた指が、キュッと乳房の頂きを摘まんだ。
親指と人差し指とが、既に固くなっていたソコを挟み込んで、クリクリと転がすように弄ぶ。
「お姉さんがソッチ系の趣味で、エロいことされたくて堪らないから、エロい男たちの集まる場所を探して、こんな場所まで迷い込んじゃったってんならさ。
こっちの言うこと聞いてくれりゃ、俺としても協力するのにやぶさかじゃぁないよ、うん」
次いで、そのまま乳首ごと乳房を引っ張り上げてから、パッと手を離す。
重力に従って全裸女の見られたがりなバストが弾み、揺れて客たちの視線を集めた。
「うっわ、うちのお客さんたち、がっつき過ぎ。マジウケる。
ホラ、みんなアンタで性欲処理したくって堪らないって顔してるじゃん――でも、それだけじゃうちの店は大損だし、通報確定なわけよ」
だからさ、と店員は未来へ笑いかける。
彼女が持っていた首輪とリードとを手に取り、それらを慣れた手つきで白い首へと嵌め。
更に、手にしたプレイ用のペンで未来の裸体へ何やら字を書きながら、男はそっと囁いた。
「だからまずは準備だよ、でさ、準備が終わったらこう言ってよ。
『DVDとブルーレイソフトお買い上げの皆様、どうぞこの変態女の生オナホサービスでスッキリしてからお帰り下さい』ってさ」
リードの端を持ったままの男が未来を連れて店の奥へ引っ込む。
まさか独り占めする気か、と殺気立った客たちが数分の辛抱の後に乗り込もうとした、その寸前でスタッフルームのドアが開いた。
そこに現れたのは。
<1本以上:手コキ 2本以上:フェラ 3本以上:パイズリ 5本以上:お好きなところ 併せてアダルトグッズお買い上げでお掃除フェラチオサービス♪>
と未来自身の字で書かれたボードを手にした店員と。
「試供品生オナホ」「どんなオチンポにも対応します!」「パイズリ機能・フェラチオ機能付き」「輪姦プレイもできます!」
と下腹部や太腿、乳房、尻などに黒いペンで書かれた未来の姿だった。