【SS】
縺れる足で寝台に移る。
端に腰かけ脱衣を試みるが、手が震えて釦がはずれない。
「ははぁ、幼子みたいですなあ。」
手際よく裸にされる。
「足を開いて。尻をあげて。」
尾形が二本の指に唾をつけて後ろの蕾に押し付ける。
「柔いですね。良く解れている。軍曹殿の指導の賜物ですなあ。」
身体が熱い。動悸が痛い。もう、何も言い返せない。
肉棒が押し当てられる。緩々と入ってくる。先ずは一寸程。執拗に何度も出入りする。締め付けが解かれたところで、一気に、奥まで。
「っあ!」
「少尉殿、お声が高いですよ。」
枕に頭を押し付けられる。
「っぐ、ゔっ…ゔぅ…」
くぐもった淫らな声が部屋を埋める。間隔は次第に早くなって。
尾形が肩に歯を立てる。甘美にも似た熱い痛みが走る。
胎の奥に熱いものが流れ込んで、頭の中は真っ白になった。

ひとりさっさと身支度を整えた尾形が足早に去っていく。
「じきに点呼です。」
…片付けないと。月島が来る前に。


その部屋の窓からは練兵場が一望できる。
夕食も終わり、点呼の喇叭が鳴る間。
日が落ちかけた片隅で、ピカピカの新人将校共がいつものように飯の一品をかけてチャンバラをはじめる。
勝者はいつも同じなのによくもまあ飽きもせず。
「最近その窓がお気に入りのようだなァ」
「……子猿の奇声が煩いもので。」
「ふふ。これを使うといい」
白い額あての男が机から出したのは、
緋絨に金線三本、星ひとつの…