>>565
おはようございます。いつもきれいにしていただいて、ありがとうございます。
行ってまいります。
(駅への道すがら、ひょんな事で知り合いになったお年寄りの女性に声を掛け)
(いつもの様に道路の落ち葉を掃いている老女に礼を述べて、見送られると笑顔で答えて先を急ぐ)
(今日はいつもより少し低めの3cmヒールのパンプスで快活に歩いていくと、髪はフワリと揺れ)
(いつもよりは僅かに大きな歩幅で歩くと、タイトスカートの内で交互に左右のお尻が突き出すように動く)
(その姿を後ろから盗撮されていることにも、投稿されていることにも全く気づいてはいなかった)

はっ、間に合ったけれど……
(いつもの時間の電車にギリギリで間に合うが、女性専用車両まで移動する時間はなく)
(少しだけ息を弾ませながら、混み合った車両の中へ進んでいく)
(急いで歩いたせいで、微かに汗が浮いた項に張り付いた髪を周りに迷惑を掛けない程度に払うと)
(フワリと高校生ほど青くはない、女性らしい香りが発散されて、背後に立つ男の欲望を更に煽り立てる)

はっ! …………まさか……
…………ハァッ……ンッ……ャダ……
(しばらくは何事もなく、スマホでニュースサイトを閲覧したり、窓の外に視線を向けて過ごしていた)
(カーブや何かで何度か電車が大きく揺れる度に、ゴツゴツとした男性の手がお尻に触れるのを感じて)
(息を呑み、緊張と警戒に体を強張らせるが、明らかな痴漢と分かるほど揉んだり擦ったりするわけではなく)
(また電車が揺れると男性の手がすっと離れて、次の揺れでまた触れるというか当たってくるのを繰り返す)
(気になって斜め後ろを探るように顔を動かしても、逃げるように触れた手が引かれることも)
(故意に動かして来るような素振りもなく、痴漢ではないと安堵して警戒を緩める)
(しかし、女性らしい柔らかさと運動で鍛えた絶妙の張りや弾力感と、スカート越しに肌の温もりを男の手に伝えてしまう)
(注意がお尻から逸れると、今度は耳元に吹き掛けられる吐息が気になってきて、居心地の悪さを感じる)
(わざとではないとは無いとは思うものの、耳元や耳孔は刺激に弱くて擽ったいような落ち着かない気分になり)
(徐々に体が火照ってきて、堪えきれなくなって濡れた吐息と囁くような艶めいた声が漏れてしまう)
(最寄りの駅に着くと、いち早く車両から降りて逃げるように急いで会社へと向かった)


フゥーッ、今日は朝からなんか変な感じで一日調子がでなかったけれど、そんなの言い訳にしちゃ駄目。
女はこれだからって言われないように頑張らないと……
こういう日こそ、ジムで汗を流して気分転換よね。
(仕事を終え会社の社屋から姿を表わすと、両手を少し開き胸を張って深呼吸して)
(痴漢ではない(と自分では思っている)誰かにお尻を触られ、耳に吐息を掛けられたことで一日調子が出ず)
(ミスはしなかったものの集中力がいつもより散漫になったことを自戒しつつ、まっすぐに駅へ向かい帰宅の途に着く)
(しかし、いつもの駅より少し前の割りと大きな駅で下車すると、駅前にある会社が法人会員契約をしている全国規模のスポーツジムの建物へと入っていく)