>>611の続き
あっ! …………ごめんなさい。
(痴漢の手を取り突き出してやろうと手を伸ばした時、再び大きく身体が揺れて今度は踏ん張れずよろけてしまって)
(痴漢とは反対側へと押し出されて、特筆すべきもののない中肉中背の30代前半くらいの会社帰りの男性とぶつかる)
(謝罪はしたものの混雑で身動きもできず、胸を押し付けるような形で向き合えば)
(男性は痴漢に間違われるのを恐れて、どこか困惑したような表情で莉緒には顔を向けず外を眺めていた)
『なんで……私、こんなにドキドキしているの?』
(なんの変哲もない男性の体臭が、今日に限ってなぜか気になる自分に困惑していた)

ふぅーっ、着いた。
『今日は色々あって疲れたから、スパーで出来合えを買って軽く済ませて……
 ……下着。…………濡れてる? ……あんなことがあったから??』
(駅に着きようやく開放されて深呼吸を一つしてから、いつものように自信に満ちた足取りで歩き出すと)
(ショーツの女性器の辺りがヌルっと滑るのに気づき、ジムであんなことがあったのを電車の中で思い出していたせいか)
(痴漢に太腿を触られたせいか分からず首を傾げて、マンションに帰ったらすぐに履き替えようと決めていつものスーパーに向かった)

……ン、ンン……身体が熱い……の……。
(ジムでの運動でお腹が空いていたこともあり、部屋に戻るとジャケットを脱いだだけで食事を始める)
(部屋に戻り、クリームチーズと蒸し鶏のサラダ、糖質の少ない最近お気に入りのチューハイで夕食を終える)
(スパーで買い物を終え、マンションへの帰路についたあたりから媚薬は効果を見せ始めていて)
(自慰をしてしまうほどでは無かったが、身体は火照ってしっとりと汗ばんでいた)
(そして、媚薬が盛られていることを知らぬままお酒を飲んでしまえば、自室で既に気が緩んでいた所為もあり)
(媚薬の効果はアルコールで一気に活性化されて、瞳はもう完全に淫欲に囚われ蕩けていて)
よいしょっ、片付けて……シャワーを浴びて……濡れた下着を代えないと…………アンッ!
(両手をテーブルにつき立ち上がろうとして、プックリと勃った乳首がブラのパッドに擦れれば鋭く甘い快感が全身を駆け抜けて)
(腰が抜けたようにその場にへたり込むが、知らぬ間に手が触れてパスワードを設定していないパソコンが立ち上がる)
(しかし、媚薬に身体を完全に支配されてしまっていれば気づく筈もなかった)

……ダ、駄目……。この間のことは……ン、ンァ……別として……ア、アァ……こんなことをしちゃ……。
(帰りの電車でのことを思い出し太腿に手が伸びるが、全く媚薬の効果とは知らないとは云え)
(激しく自慰してしまった少し前のことを思い出し、スカート中に手が入る直前で何とか自制心を働かせて押し止める)
ハァ、ハッ……ハァ……で、でも、身体が…………燃えるように熱い……。
(吹き出した汗で濡れた白いリボンタイのブラウスには、ショーツとお揃いのローズピンクのブラジャーの形が浮かび上がっていた)
『アソコ……いつの間にか……グッショリ…………濡れてる??』
(唇は薄っすらと淫らに半開きになり、トロリと蕩けた視線はすでに焦点を結んではいなくて)
(ストンと女の子座りで腰が落ちた時に、溢れた蜜をいっぱい吸い取ったショーツがヌルっと女性器を擦り新たな蜜が溢れ出し)
(媚薬の効果でぼんやりとしていた頭に、はっきりと自分が濡れていることを自覚させられてしまう)
…………ハッ、ハゥ…………ンッ、ハァァ……。
『身体が熱いの……、このままじゃおかしくなっちゃう』
(もう我慢は限界を遥かに超えてしまっていて、自然と指は躊躇う仕草も見せずリボンに掛かりスルッと綺麗に結ばれたリボンを解き)
(ピンク色のマニキュアに彩られた指は、そのままブラウスのボタンをスカートのすぐ上まで外していく)
ン、ンン……ダメ……アフッ……でも……ハァァゥ……キモチイイ……。
(もう完全に理性の箍は外れてしまって、両手はブラウスの下に潜りブラジャーを着けたまま激しく揉みしだき始めてしまえば)
(手は激しさを増し、甘く切ない淫靡な声を上げてより強くより大きく手を動かしていく)
『駄目……こんなことダメェ……なのの……気持ち良すぎて……止められない……
 もっと……もっと……キモチイイの……いっぱい……欲しい……』
(いつしかブラウスはずり上がりはだけて片方の方から落ち、肘の所で止まり汗に濡れて桜色に染まった肌とローズピンクのブラジャーの紐がはっきりとカメラに映る)