「ちょっと、君っ!!
だから、そんなに怖がらなくても・・・」
その男の子の怖がり方に、何か違和感を感じる。
普通じゃない何か・・・。
――心の傷を。
「噂・・・?」
それを聞いて違和感は確信に変わる。
この子は噂を耳にして、ここにやって来たあたしたちの仲間だと。
「待って!!」
慌てて追いかけて、男の子の肩を掴んで勢い余って地面に押し付けてしまう。
「君・・・、セックスをしに来たんじゃないの?
嫌なことがあって、セックスに逃げたいんじゃないの!?」
そして地面にうつ伏せに倒れた男の子の背に頭を預ける。
「あたしが君とセックスしてあげる。
君の傷を、あたしに見せて・・・?」
そう男の子に優しく、温かく囁きかける。