>>970
えっ!?うそでしょ、全然効いてない…!
(短期決戦で挑むつもりで全力の攻撃をしたミリアだったが、相手の魔族は)
(ほとんどダメージを負っている気配がなく戸惑いの表情を見せる)
(そして逆に窮地に陥ったミリアは、すぐに振り降ろされた拳を両腕を交差して受け止める)

うぅぅ!だ、ダメ…あぁぁぁッ!!!
(全力で防御態勢に入っていたが、グリムガンダの振り降ろされた拳を一瞬受け止められただけで)
(そのまま押し潰され凄まじい衝撃で地面に叩きつけられ、その反動で数十m上空に浮き)
(無防備のまま地面に激突する)

うっ…ぅ…そ、そんな…ここまで強いなんて…
(余裕の表情を見せるグリムガンダを見て、おそらく半分程度の力で放った一撃で)
(ミリアはボロボロになり、全力を出し切った防御で魔力も底を尽きて身動きがとれないでいた)
(もはや今のミリアは人間の町娘程度の力しか残されていなかった)
(仰向けで倒れ、大きな胸を揺らすように荒く呼吸するミリアの姿は、まるで陸にうち上げられた)
(魚のようで、グリムガンダから見れば極上の獲物を捕らえた感覚である事は容易に想像できた)
(そしてミリア自身も身の危険を感じ、どうにかして逃れようと考えるが相手の圧倒的な強さに)
(恐怖し、まともに思考できないでいた)