>>872
っ……
(邪悪で淫らな気配を感じ、ぞくりと体を震わす)
ここだわ、間違いない。
(鋭い視線で廃ビルの入り口を見据え、自分を落ち着かせるように深く息を吸い込むと)
ふぅ……
(ゆっくりと息を吐き、努力して柔らかい表情を作る)
(人一人を吸い殺した凶悪な霊が相手でも、いや、むしろそれだからこそ、過度の緊張は危険)
(息を整え、廃ビルの扉を押して中へと踏み込んだ)

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