>>74
(薄赤い色の細い髪を撫でる掌から、ブレッツ様の体温がゆっくりと…冷えた体に)
(竦み上がった心に染み渡るような錯覚を覚え)
(吐く息が僅かに震える)

タフ、ですか?
(普段の自分自身を的確に表すその言葉にくすりと笑い)
そう、ですよ…タフでいなければ、ならないもの……
でも…今夜は少し、エネルギーが足りなかったみたいです。
計算違いしてしまいました。
(微笑むブレッツ様をまぶしそうに見上げ)

手を、伸ばしていいのか…解らなくて。
こういう時、どうしたらいいのか解らないんです。
(そう呟くと、目を伏せ…洗いざらしのシャツに再び頬を擦り寄せる)
(子猫が自分の居場所を見つけたように、幾度も)