(先輩の身体がこんな近くにある、そしてスプレーによる柑橘系の香りに混じって、)
(どこか甘いような女性特有の体臭も鼻に届いて、クラッときてしまう。)

(その感動のせいか……先輩の足下にしゃがんだままの姿勢で動けなくなり、)
(至近距離でその足を見詰めながら、普段なら決して口にしないことをポロリと)
(漏らしてしまう……)

あの……先輩って実は結構、イイ匂いしますね……
って! イヤあの! べっ! 別に何も変な意味じゃないんですけど……! けど!

(言ってしまった後で、自分のセリフに慌てふためいて)